飲食店の設備工事|工事別のポイントと費用

先に知りたい方はこちら
飲食店を開業するにあたり、どのような設備工事が必要で、どのくらいの費用がかかるのか、不安に感じる方は少なくありません。
設備工事は店舗の使い勝手や運営コストに直結する重要な要素ですが、種類が多く、専門的な知識も求められます。
この記事では、飲食店に必要な設備工事の種類から、工事別の重要なポイント、そして費用を抑えるための具体的な方法までを、簡潔に分かりやすく解説します。設備工事の全体像をつかんで、スムーズに開業準備を進めましょう。
当サイトは、2010年から数多くの飲食店を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
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飲食店で行う設備工事一覧
飲食店を運営するためには、厨房機器を動かしたり、快適な空間を維持したりするためのさまざまな設備が不可欠です。一般的に、飲食店で行われる主要な設備工事には以下の5つが挙げられます。
- 電気工事:照明や厨房機器、空調などに電力供給するための配線やコンセント設置
- ガス工事:調理用のコンロやオーブン、給湯器などにガスを供給するための配管工事
- 水道工事:厨房のシンクやトイレ、製氷機などに給排水を通すための配管や設備設置
- 空調工事:客席や厨房の温度を快適に保つためのエアコン設置
- 排気工事(ダクト工事):調理時に発生する熱や煙、臭いを屋外に排出するための換気設備設置
これらの工事は、店舗の業態や物件の状態(スケルトンか居抜きか)によって、規模や費用が大きく変動します。
【工事別】設備工事を行うときのポイント
ここでは、5つの主要な設備工事それぞれについて、計画を進める上で特に重要となるポイントを解説します。
電気工事のポイント
飲食店の電気工事では、使用する厨房機器の数や種類に応じた「電気容量」の確保が重要です。
特に消費電力の大きい業務用冷蔵庫やフライヤーなどを使用する場合、建物の電気容量が不足していると、幹線引き換え工事といった追加の工事が必要になり、費用が高額になるケースがあります。また、古い物件などに見られる単相2線式配線は100Vのみの利用となり、電気代が高くなる場合もあるため注意が必要です。契約する物件の電気容量や設備の種類は、事前に確認しましょう。
なお、スケルトン状態から工事を行うと80万~180万円程度かかりますが、同業種の居抜き物件であれば照明器具の取り替え程度で済むため、20万~60万円程度に費用を抑えられます。
ガス工事のポイント
ガス工事で注意すべきなのは「ガスの種類と容量」です。ガスには都市ガスとプロパンガスがあり、プロパンガスは都市ガスに比べて利用料金が1.5倍から2倍程度高くなる傾向があります。また、業種によって必要なガス容量(号数)は異なります。たとえばカフェやバーは6号、居酒屋は10号、ラーメン店は16号以上が目安です。
物件のガス容量が希望する業態に合っていないと、ガス管の引き直しが必要になったり、最悪の場合は容量を増やせず営業できなくなったりすることもあります。契約前に内装業者などの専門家へ相談し、物件のスペックをしっかり確認することが不可欠です。
水道工事のポイント
飲食店の水道工事では、保健所の指導により「グリストラップ」の設置が義務付けられることが多くあります。これは、厨房からの排水に含まれる油や生ごみを除去するための設備です。
設置するグリストラップの大きさは業態によって異なるため、それに伴い工事費用の幅も大きくなります。また、水を流して床を洗えるウェット厨房にする場合は、一から防水工事を行うため費用が増加します。
スケルトン状態からの水道工事は、60万~120万円程度が目安です。居抜き物件であれば高圧洗浄をかける程度で済む場合が多く、20万~60万円程度に抑えられます。
空調工事のポイント
お客様が快適に過ごせる空間を作るため、空調は非常に重要です。飲食店のエアコンは家庭用とは異なり馬力表示があり、客席の広さだけでなく、調理で発生する熱量を考慮して選ぶ必要があります。
想定ギリギリの馬力の機種を選ぶと、エアコンが効かない飲食店という悪評が立つ恐れがあるため、注意しましょう。また、お客様に直接エアコンの風を当てないといった配慮も必要になります。業務用エアコンの設置費用は10万~30万円が相場となり、一般家庭用と比べると高額になります。
排気工事のポイント
排気工事(ダクト工事)は、店内の空気を清潔に保ち、近隣トラブルを防ぐためにも欠かせません。
排気工事は空気を外に出すために外気を取り入れる必要があり、店内全体の工事となるため、電気やガスなどの他の設備工事よりも費用がかかる傾向にあります。
特に、煙や臭いが多く発生する焼肉店などでは、排気ダクトをビルの上まで伸ばす必要が出ることもあり、足場とダクトの費用だけで120万~150万円程度かかる場合があります。屋上排気工事を行う場合などは、200万~300万円程度になることもあるため、注意しましょう。
同業種の居抜き物件であればダクトの清掃程度で済むこともありますが、業種が変わると店内の熱量が変わり、新たに給排気工事が必要になるケースもあるため注意が必要です。
飲食店の設備工事費用を抑えるには?
飲食店の設備工事を抑えるためのコツは、以下の3つです。
- 複数の業者から相見積もりを取得する
- 居抜き物件を活用する
- 厨房設備の優先順位を決める
ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。
1. 複数の業者から相見積もりを取得する
基本的かつ効果的な方法が、複数の工事業者から「相見積もり」を取得することです。業者ごとに施工内容や価格が異なるため、比較することで適正な価格帯を把握しやすくなります。
さらに、複数の見積もりを提示することで業者間の競争意識が高まり、値引き交渉の余地が生まれる効果も期待できます。見積もりを確認する際は「工事費用の内訳」に注目し、どの工程にどのくらいの費用がかかるのかを把握して不要な工事を省きましょう。
ただし、単に安さだけで判断するのではなく、施工の質やアフターサポートの充実度なども考慮し、総合的に判断することが重要です。
2. 居抜き物件を活用する
「居抜き物件」とは、前の店舗が使用していた内装や厨房設備がそのまま残っている物件のことです。既存の設備をそのまま使えるため、新たに大規模な工事をする必要がなく、初期費用を大幅に抑えられます。
たとえば電気やガス、水道などの基本的な設備に問題がなければ、それらの工事費用はほぼかからないといってよいでしょう。ただし、居抜き物件を選ぶ際には、設備が老朽化していないか事前に確認しておくことが大切です。
また、店舗のレイアウトや厨房動線が業態に適しているかもチェックしましょう。動線が悪いと使い勝手が悪くなり、結局改修工事が必要になることもあります。
3. 厨房設備の優先順位を決める
工事全体の費用配分を考える上では、厨房設備の優先順位を決めることも重要です。全ての厨房機器を新品でそろえると費用がかさみやすいため、優先順位を決めて中古品やリースを上手に活用することがコスト削減につながります。
たとえば、使用頻度が高く衛生管理が求められる機器は新品を選び、それ以外の設備は中古やリースを取り入れるといった工夫が有効です。中古設備を購入する場合は、信頼できる業者を通じて整備済みの機器を選ぶと安心です。
また、リースを活用すれば、初期投資を減らしつつ定期的なメンテナンスを受けられるため、設備の管理負担を軽減できます。
まとめ|設備工事のポイントを押さえて飲食店を開業しよう
本記事では、飲食店に必要な設備工事の種類から、工事別のポイント、費用を抑える方法について解説しました。
飲食店の設備工事は、業態や物件の状態によって規模や費用が大きく変動します。電気容量やガスの種類、排気ルートなどは、物件選びの段階からしっかり確認しておくことが重要です。
費用を抑えるためには、複数の業者から相見積もりを取ることや、居抜き物件の活用を検討し、信頼できる専門業者と相談しながら計画を進めましょう。
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