【わかりやすく解説】原価率は30%が基本?計算方法と原価率を抑える方法
「原価率の計算方法がわからない」
「原価率は30%が基本と聞くが、本当なのか?」
原価率を考えるうえで、このような疑問をお持ちではないでしょうか?
原価率とは、売上に対する仕入れ金額を指します。売上に関わる要素の一つで、飲食店経営で利益を上げるうえで重要な指標です。
本記事では、原価率の計算方法から原価率が高い原因や抑えるコツ、利益を上げるポイントまで解説します。
また、飲食店の内装工事を行う場合は、複数の業者から見積もりをとるのがおすすめです。相見積もりは価格を比較検討できるため、工事費用を抑えられます。
当サイトは、2010年から数多くの店舗を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績があるため、ぜひ参考にしてください。
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目次
原価率とは?計算方法を紹介
原価率とは、売上に対する仕入れ金額のことです。
たとえば、ランチを1,000円で提供したとしましょう。ランチを作るのに仕入れた材料が300円であれば原価率は30%となります。原価率が高いと利益が生まれにくく、原価率を抑えられれば利益を上げられるようになります。
原価率は、次のとおり計算します。
- 原材料費÷売上×100=原価率
上述のように、原材料費が300円のランチを1,000円で提供した際の原価率は次のとおりです。
- 300円÷1,000円×100=30%
飲食店のメニューを考案する際は、提供した際の原価率がどれくらいになるかを参考にしてみましょう。
飲食店の原価率は30%が基本?
飲食店の原価率はどれくらいが基本なのでしょうか。一般的には、飲食店の原価率は30%が基本とされています。飲食店の原価率は30%が基本とする考えは、経費を90%以内に収めることが目的です。
飲食店を経営するうえでは、経費を90%以内に収めるのが理想です。経費には原材料費以外にも人件費や物件の賃料などが含まれており、
人件費や物件の賃料として支払う費用を考慮すると、原材料に使える費用は予算の30%となります。
そのため、飲食店の原価率は30%が基本と考えられています。飲食店における原価率は30%が基本とされていますが、業態によってわずかに異なる場合があるため、覚えておきましょう。
ラーメン店
ラーメン店の原価率は、一般的に30%前後です。しかし、チェーン店の中には規模の大きさを活かして、原価率20%ほどでやりくりしているケースもあります。
ラーメン店の場合、カウンターのような狭い店内であれば人件費を抑えられるため、原価率以外にかかる経費も削減可能です。
レストラン
レストランはお客様が長く滞在して食事を楽しむ場所です。そのため、品ぞろえの多さやメニューの差別化が求められ、原価率も30%を超えてしまう傾向にあります。
また、レストランは厨房だけでなくフロアのスタッフも必要です。そのため、人件費が30%を超えてしまう店舗もあるでしょう。
カフェ・喫茶店
カフェや喫茶店の場合、メインのメニューであるコーヒーの原価率は10%に抑えられることがあります。しかし、銘柄によっては原価率が30%を超えてしまうケースもあるかもしれません。
カフェ・喫茶店もレストランと同様、接客にある程度のクオリティが求められます。そのため、人件費がかさんでしまう可能性があります。
原価率を考えるメリット
原価率を考えることは飲食店に限らず、店舗を経営するうえでとても重要です。原価率を把握しておけば、商品の売上に対する利益が把握できるため、店舗全体の利益管理が可能です。
販売している商品の中で、どの商品の利益率が高いか、全体の何%を占めているかなどを容易に把握できます。また、商品の廃止や新メニュー開発を考えるうえでの基準データにもなるため、コスト削減にも有効です。
飲食店の原価率が高くなる主な原因
飲食店の原価率が高くなる主な原因を3つ解説します。
- 販売価格が低い
- 仕入れ価格が高い
- ロス率が高い
原価率が高くなる原因を理解すれば、店舗全体のコスト削減や利益率向上につながるため、ぜひ参考にしてください。
販売価格が低い
原価率が高くなる主な原因として挙げられるのが、販売価格を低く設定してしまっている点です。
販売価格が低いと売上高が下がるため、原価率が高くなってしまいます。販売価格が低いため、原価率の占める割合が相対的に高くなっている状態です。
売上を伸ばすためや競合他社との値下げ戦争に負けないよう、値引きを行う店舗は少なくありません。ただし、行き過ぎた値引きは原価率の悪化を招き、最終的に経営を不安定にしてしまう恐れがあるため、注意が必要です。
仕入れ価格が高い
仕入れ価格が高い点も原価率が高くなる主な原因といえます。仕入れ価格が高いほど、原価も高くなるため、結果的に原価率が大きくなってしまいます。
近年では人件費の高騰や円安の影響で、原材料費が高騰しています。原材料費の高騰分を販売価格に反映できていれば問題ありませんが、できていない場合は原価率が高くなってしまうでしょう。
ロス率が高い
ロス率が高いと、原価率も高くなってしまいます。ロス率とは、製造や販売する際の無駄や損失を表す指標です。
飲食店でのロスが発生する要因は、過剰な仕込みによる賞味・消費期限切れやオーダーミスなどが挙げられます。ロス率が高い場合、原価率の悪化に直結するため、注意が必要です。
飲食店の原価率を抑えるコツ
飲食店が売上をアップさせるには、原価率を抑えることが大切です。原価率を抑えるコツは次のとおりです。
- 値上げをする
- 原価率を抑えたメニューを開発する
- アルコールに注力する
- 仕入先を見直す
- 大量に仕入れる
- メニューの分量を決める
- 食材のロスを減らす
値上げをする
すぐ取り組める原価率を抑える方法としては、値上げが挙げられます。たとえば、原材料費が300円のランチを1,000円で提供した場合の原価率は30%ですが、1,500円で提供した場合は20%まで原価率を抑えられます。
また、料理の一人前の量を減らす、個数を減らすといった施策を講じることで原価率の抑制が可能です。しかし、値上げや量の削減はお客様からの信頼を失う可能性があるため、タイミングをしっかりと見極めましょう。
原価率を抑えたメニューを開発する
飲食店の原価率は30%が基本ですが、すべてのメニューを原価率30%にする必要はありません。
たとえば、原価率を抑えたメニューを開発して、その割合を増やせば売上の増加につながるでしょう。一般的にフードよりもドリンクの方が原価率を抑えられるため、売上の増加が期待できます。
原価率を抑えたメニューをお客様に多く注文してもらうには、POPの作成やスタッフの声掛けキャンペーン実施などに取り組むのが効果的です。
アルコールに注力する
アルコールを取り扱っている飲食店であれば、注力してみましょう。アルコールは基本的に原価率が低いため、売上の割合が増えれば全体的な原価率を下げられます。中でもサワーやチューハイは原価率が低いアルコールです。
アルコールに注力するには、POPの作成や従業員の積極的な声かけが大切です。
また、普段あまりアルコールを注文するお客様が少ない店舗であれば、アルコール類を時間限定で割引するハッピーアワーを導入してみましょう。ハッピーアワーを導入することで忙しい時間を分散できるため、シフト作成にも役立ちます。
仕入先を見直す
飲食店をオープンして以来、仕入先が一緒という場合は、一度仕入先を見直してみましょう。原価率を抑えられる仕入先がないか確認して、必要であれば契約を結びます。
また、現在取引している仕入先であっても、新たに見積もり作成をお願いしてみましょう。新たに見積もりを作成してもらったことで、仕入れにかかる費用を削減できる可能性があります。
大量に仕入れる
大量に仕入れることを条件に、取引先と交渉をしてみましょう。大量仕入れを条件に、仕入価格を抑えられる可能性があります。
ただし、大量に仕入れる際は品目に注意しましょう。コーヒー豆や冷凍できる野菜など、長期保存に適した品物を仕入れることが大切です。
メニューの分量を決める
お客様に提供しているメニューの分量を決めることも、食材の無駄を抑えられるため原価率を抑えられます。また、従業員によって作るメニューの分量に違いがあると、クレームにもつながりかねません。
食材の無駄、不要なクレームを抑えるために、マニュアルによってメニューの分量を定めましょう。
食材のロスを減らす
食材のロスを減らすことも、原価率の低下につながります。在庫管理や賞味期限管理を徹底して、食材を無駄なく使用しましょう。
食材ロスが多く発生してしまうメニューがあれば、数量を限定する、期間を限定するといったように食材ロスを減らせるような工夫を凝らしましょう。
また、オーダーミスも食材ロスの原因です。そのため、食材ロス防止の観点からスタッフにも緊張感を持って接客するように伝えましょう。
飲食店で利益を上げるうえでのポイント
飲食店で利益を上げるうえでのポイントを3つ解説します。
- FLコスト・FL比率を意識する
- 販売価格を適正化する
- コストを削減する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
FLコスト・FL比率を意識する
飲食店経営で利益を上げるためには、FLコストとFL比率を意識するのが重要です。
FLコストとは、Food Laborコストの略で、仕入れの原価と人件費のことで、FL比率とは、売上高に対する原価と人件費の比率を指します。
飲食店経営では、可能な限り利益を残すため、FL比率が60%を下回るように人件費や原価を抑えます。FL比率の一般的な指標は55~60%ぐらいで、50%を切るとかなりの優良店といえます。
販売価格を適正化する
販売価格を適正化するのも、利益を上げるうえで大切です。
商品の売れ行きは販売価格に大きく影響されます。販売価格は高すぎても低すぎても売れにくくなってしまうため、適切な設定が必要です。
販売価格を設定する際は、以下のポイントを抑えるとよいでしょう。
- お客様目線で設定できているか
- 市場価格からかけ離れていないか
- 販売価格に無理はないか
販売価格の設定には、市場調査が欠かせません。お客様目線での検討や市場価格の調査など、店舗経営に無理がない範囲で価格設定するのが重要です。
コストを削減する
飲食店経営を長期的に安定させるためには、継続的なコスト削減が必須です。飲食店で削減できる主な費用は、食材費と人件費といえます。
食材費であれば、仕入れルートの見直しによる原価の低減や仕入れ量の適正化による食品ロスの削減などが挙げられます。
また、人件費であれば、時間や曜日ごとの適正な人員配置や繁忙期を見越したシフトの見直しなどが例です。
ただし、人件費の削減で従業員の賃金を減らすのは避けた方がよいでしょう。従業員のモチベーション低下やサービスの質低下につながる恐れがあるため、注意が必要です。
まとめ|原価率を把握して飲食店の売上を向上させよう
本記事では、原価率の計算方法、原価率の高くなる原因や抑えるコツ、利益を上げるポイントを解説しました。
原価率とは売上に対する仕入金額です。原価率は「原材料費÷売上×100」で算出でき、原価率を抑えられれば、売上の向上につなげられます。
飲食店の場合、30%ほどが原価率の基本です。原価率を下げるためには値上げや原価率を抑えたメニューの開発、仕入先を見直すなどの対策を講じましょう。
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