店舗の内装業者選びで失敗しない7つのポイント

店舗の内装業者選びで失敗しない7つのポイント

店舗を開業する時に気になるのは、「どうやって良い内装業者を選んだら良いのか?業者選びで失敗したくない!」ということではないでしょうか?

この記事を最後までお読みいただくことで、店舗の内装業者選びで失敗しないポイントを知ることができます。

当サイトは、2010年から数多くの店舗を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績がありますので、ぜひ参考にしてください。

結論から言えば、悪徳業者に引っかからないように注意しつつ、以下の7つのポイントを押さえることによって、良い内装業者を選ぶことができます。

【1】悪徳な内装業者

悪徳業者はどのような業界でも存在しますので、普段から新しい業者でサービスの利用や購入をする際は、あらかじめ相手方について確認することが大切です。

店舗工事の分野においても、悪徳業者は少なからず存在しますので、契約を急がせたり、強引に契約させようとしたり、極端に値引きをする業者などには注意が必要です。

さらに複数の業者を比較する中で、他の業者の提示したデザインをそのまま流用して、より安い費用を提示する所もありますが、この手の業者はモラルに欠けていますので避けた方が賢明です。

多くの内装業者は本当に誠実ですが、悪徳業者がいることも事実なので、どのような業者に注意すべきかを見ていきましょう。

飛込みの内装業者

悪徳な飛込みの内装業者は、会って突然、以下のように言い始めます。

「お宅のお店は、このままでは大変なことになりますよ。あの壁は、かなり老朽化していますね。地震がきたら崩れますよ!」などと必要のない不安を煽り、工事をするように迫ってきます。

普通に考えて、アポイントもなく訪問してくる業者に、きちんとした業者がいるはずもありません。このような内装業者の営業マンは、みな口が達者です。口が達者でなければ、契約が取れませんからね。

絶対に、飛込みの内装業者に引っかからないように注意してください。

極端に値下げする内装業者

たとえば、その業者に「500万円だと予算オーバーで無理です」と言ったとします。その際に、「分かりました。では、半額の250万円でやります!」というように、極端に値下げしてくる内装業者がいます。

店舗の内装工事は、材料などでかなりの調整(=いわゆる手抜き工事)ができてしまうものです。そして、お客様側には全く知識がありませんので、手抜き工事を見つけることは不可能に近いでしょう。

1つの目安として、「少し金額が高い、予算をオーバーしている」と業者に伝えた際に、極端に値下げしてくる業者は避けた方が懸命です。良心的な内装業者なら、提示した予算の範囲内で内容を調整してくれます。

もちろん、どうやっても無理な安い金額を提示すれば、まともな業者は受けてくれませんので、手抜き工事を行う業者しか受けてくれません。あくまでも相場の範囲内で、妥当な内容をお願いしましょう。

他社のデザインを使う内装業者

あなたがすでに、ある内装業者からデザイン案をもらっているとします。そして次に会った別の内装業者に、以下の質問したとします。

(あなた)「これは他の内装業者のデザインなのですが、こんなお店のイメージにしたいんです。このデザインでお願いすると、工事費用はいくらくらいになりますか?」

それに対して内装業者が、以下のように回答したとします。

(内装業者)「うちの会社なら、このデザインのままで、この会社の30%安い金額で工事しますよ!うちはお客様のことを考えて、格安で工事するのがモットーですから!」

こういうことを言う業者も、かなり悪質な内装業者だと考えて良いでしょう。デザイン案には著作権があるため、勝手に利用するのは明確な違法行為ですし、モラル的に考えても普通はありえません。

見積もりやデザイン案に著作権があることを知らず、勝手に利用してしまうお客様も一部にはいますが、厳密にいえば違法行為になりますし、モラル的に欠ける行為ですから絶対に止めましょう。

また、他社のデザインのままで価格を下げるということは、目に見える部分は同じでも、設備工事(電気・ガス・水道・空調・排気)などの目に見えない部分で「手抜き工事」をするということです。

人件費をタダでやるというなら話は別ですが、単純に考えて、どこかの材料費を抑えないと価格は安くできません。このような内装業者は工事も適当で、後々トラブルになる可能性が大きいです。

【2】インターネットで探した内装業者

Googleなどのインターネットで『店舗 内装工事』と検索すると、内装業者のホームページがたくさん出てきます。どのホームページにも、素晴らしいことがたくさん書いてありますよね。

しかし、店舗の内装工事について知識のない素人が、どの内装業者が良いかを判断することは非常に難しいです。現地調査に来てもらおうと思って電話して、現地調査に来たのが悪徳業者だったら最悪です。

また、店舗はただ作れば良いというものでもありません。デザインのセンス、お店の使い勝手、効率的なレイアウトなど、店舗を作るには非常に多くのノウハウや経験が必要になります。

普通のリフォーム会社、工務店、建築事務所などは、店舗の内装工事をやったことがない場合が多いです。そのため、センスが良いお店、お客さんがたくさん入るお店を作るノウハウや経験は持っていません。

現地調査に来てもらうまで、見積もり・デザイン提案も受け取ることができないので、ホームページではどんな業者か全く分かりません。インターネットで検索して、個別の会社に直接、見積もりを依頼するのは止めた方が無難でしょう。

【3】建築士から紹介された内装業者

建築士にデザインを依頼する場合は、建築士の紹介で内装業者が入ることが多いです。自分が選んだ建築士の紹介なので、安心して工事を任せられると思いがちですが、本当に安心なのでしょうか?

いつも一緒に仕事をしている建築士と内装業者ですから、工事そのものはしっかり行ってくれるでしょう。建築士から紹介された内装業者に頼む場合で、問題があるとすれば、適正価格で工事をしてもらえるかどうかです。

もちろん、手抜き工事をするということではありませんが、理由は明快です。

建築士は通常、工事金額の10~20%を設計料として請求するため、工事金額が高くなればなるほど自分の取り分が増えます。ですから、工事金額は通常の相場よりも高くなりがちなのです。

さらに建築士は、店舗デザインを自分の作品として考えていることが多く、グレードの高い素材をチョイスする傾向にあり、内装工事の材料費がかさむことが多いです。

それとは反対に、店舗専門の内装業者は、建築士よりもリーズナブルです。店舗専門の内装業者でも設計料はかかりますが、全体の金額で調整するため、設計料は工事金額の3%にも満たないのです。

建築士をおすすめしない理由

同じ内装工事でも、住宅と店舗は全くの別物です。ですから、店舗の内装工事をやっていない建築士には、絶対に頼まない方がいいでしょう。

建築士がお店を作ると建材や仕様のグレードが上がり、工事金額が高くなることが多いです。デザインも自分の作品的になりがちで、お客様を寄せ付けない雰囲気になったり、使い勝手が悪いことがよくあります。

チェーン店でイメージを統一したい場合や、超高級店であれば建築士に頼んでも良いですが、一般的な店舗の内装工事は建築士には頼まない方が良いでしょう。

また建築士は、設計として完成された店舗を作りたい傾向が強く、予算をあまり意識しません。良い素材や仕様を選択しますので、設計通りに見積もると大幅な予算オーバーになることがほとんどです。

その点、店舗専門の内装業者は、常に予算を頭に入れながらデザインしていきます。商業デザインとして、「設計・施工・金額」のバランスを見ながらお店作りができるのは、店舗専門の内装業者だからこそと言えます。

【4】不動産屋から紹介された内装業者

店舗を出店する際は、不動産屋から内装業者を紹介されることも多いです。不動産屋が紹介しているので、悪徳業者の可能性は少なく、不具合があった場合も不動産屋を通して相談できるので安心です。

しかし、不動産屋からの紹介の場合にもデメリットがあります。

それは、内装業者から不動産屋に10%以上の紹介手数料を支払っている場合も多く、工事金額が割高になる点です。また、店舗に慣れていない内装業者や、デザインが良くない内装業者を紹介される可能性も高いです。

そして、見積もりを出してもらった後だと、断ることが難しい場合もあります。もし紹介した内装業者で工事しないなら、その物件を貸さないと言われて、高い金額や希望に沿わないデザインで契約せざるを得ないケースも非常に多いです。

不動産屋から「内装業者を紹介しましょうか?」と言われても、「自分で手配しますので大丈夫です」と、最初から断っておいた方が良いでしょう。

【5】知り合いから紹介された内装業者

店舗の内装工事を依頼する場合に多いのは、知り合いからの紹介だと思います。知り合いが紹介してくれているので、悪徳業者という可能性は少ないでしょうから、その点では安心です。

しかし、知り合いからの紹介の場合にもデメリットがあります。

もし内装工事が終わった後に不具合があっても、紹介してもらった方の手前もあり、なかなか強く言うことができません。また、見積もり金額が明らかに相場より高くても、安くしてくれとは言いづらいでしょう。

また、何社か見積もりを取りたくても、知り合いと相見積もりをするのは難しいですし、見積もりを出してもらった後に下手に断ると、紹介してもらった方との人間関係が壊れてしまう可能性もあります。

そのため、最近はインターネットの見積もり比較サイトを利用して、相見積もりを取る方が増えています。当サイトも含め、見積もり比較サイトを利用すれば、相見積もりを行う際の心理的なハードルも下がるでしょう。

【6】業種の実績が多い内装業者を選ぶ

まず、内装業者を選ぶ時に重要なのは、業種ごとに専門性が高い業者を選ぶことです。

内装のデザインに目が行きがちになり、内装業者がホームページで紹介している施工デザインばかり見比べることがありますが、店舗の機能性も確かな物でなければなりません。

一口に店舗の内装工事といっても様々な業種があり、すべてが同じではありません。たとえば、飲食店と小売店では必要になる設備や機能は大きく変わりますので、それぞれの業態に特化した業者を選ぶことが重要になります。

飲食店では、厨房などの水周りの工事だけでなく、給排気を計算してダクト工事をしたり、動線を確保しながら多くの席数を確保するレイアウトを作ったりする必要があり、内装業者にはたくさんのノウハウが求められます。

また美容室やサロンなどの場合は、デザイン性と使い勝手を両立させつつ、お客様がゆったりできることやラグジュアリー感なども重要になりますので、独特のノウハウが必要になるのです。

万が一、開業してからお店の使い勝手の悪さに気付いても、それは後の祭りです。補修工事をするにも多くの費用がかかりますし、最悪の場合はお客様が減ることにも繋がってしまいます。

ですから、店舗の内装業者は専門性が高く、その業種で実績が多い業者を探すことがポイントとなります。

実際に会って確かめる

その他でポイントになるのは、チラシやホームページ上の情報だけで選ぶのではなく、候補としてピックアップした業者、それぞれに実際に会って確かめることです。

チラシやホームページ上では、様々な宣伝文句やキャッチコピーなどが紹介されていて、それぞれの特徴やメリットについて把握することができます。

たとえば、格安で工事ができることは非常に魅力的に映りますが、実際に顔を合わせると説明が不十分であったり、担当者に質問しても回答が得られないような業者もあるのです。

こうした部分は業者に会ってみなければ分からない部分であり、複数の業者に会う中で、それぞれの業者の知識や経験を探りながら、信頼できるかを判断すると良いでしょう。

細かく丁寧な業者を選ぶ

続いて、内装業者を選ぶ時に重要なのは、細かい所まで丁寧な業者を選ぶことです。

これは内装工事に限らず他のサービスでも同じことですが、内装工事には大きな費用がかかる上に、内装はお店の顔でもありますから、相談の段階から丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが大切です。

初歩的な疑問にも、嫌な顔をせず丁寧に答えてくれて、予算や工事の計画などについても細かく相談に乗ってくれれば、安心して工事を任せることができるでしょう。

このあたりの業者の対応については、実際に会って顔を合わせる中で見極めるしかありませんので、周囲の評判なども参考にしながら、安心できる丁寧な業者を選びましょう。

【7】内装業者のタイプについて理解する

店舗の内装工事について相談できる業者はたくさんあり、どんな業者に相談したら良いか悩んでしまうこともあるでしょう。

代表的なのは、内装業者、工務店、設計事務所の3つです。自分が相談するならどこが良いのか?特徴を踏まえた上で選べるように、それぞれについて簡単に解説します。

一括で依頼できる内装業者

店舗の内装工事を行うにあたって、その段取りはデザイン・設計・施工の3段階に分けることができ、内装業者にはそのすべての段取りをお任せすることができます。

工事を一括して1つの業者に依頼することができるので、依頼主は複数の業者に作業を分担して依頼する手間を省くことができます。

また、一括して作業を依頼することで、全体にかかる費用も抑えやすくなります。工事技術も内装工事に特化しており、店舗作りをする際には最適の業者です。

ただし内装工事に特化しているとは言っても、それぞれの業者によってデザインや設計の得意不得意がありますし、それによって料金に大幅な差が生じることもありますので、開業したい業種に強い内装業者を選ぶ必要があります。

総合的な工事を行う工務店

工務店も内装業者と同様に、デザイン・設計・施工の作業を一括して依頼できる業者なので、同じく店舗作りには向いています。

ただ内装業者と異なるのが、工務店は内装工事以外も手掛ける総合的な工事業者ということです。店舗以外にも一般住宅の建設等も行っており、内装工事に特化した業者より技術的に不得意なこともあります。

そのため、選ぶ工務店にどれくらい店舗の内装工事の実績があり、信頼できるかを見極めなくてはいけません。

工務店であっても、内装業者に技術的に劣るということはありませんが、工務店は工事をメインにしている場合が多いため、デザイン性に関しては内装業者よりクオリティが落ちることがほとんどです。

デザインと設計を行う設計事務所

上記2つが段取りを一括して依頼できたのに対して、設計事務所はデザインと設計のみを担当する業者です。

そのため、施工については別に業者を用意する必要があり、複数の業者に依頼するため費用もかさみやすくなってしまいます。

手間と費用の問題こそありますが、設計事務所はデザインと設計に特化した業者であるため、こだわりのある店舗作りをお任せできるメリットもあります。

設計事務所には有名デザイナーが在籍していることもあり、特定のデザイナーにデザイン設計をお願いしたい方にも向いています。この場合は見積もりを他業者と比較できないので、金額を抑えるという面では向いていません。

おすすめの順番は「内装業者 → 工務店 → 設計事務所」です。

内装業者が最も無難ですが、工務店だからといって内装業者に劣るとは限りません。また予算や特定のデザイナーへの希望があれば、設計事務所も大いに検討する価値はあります。

これらを踏まえて、ご自身の予算や希望にあった業者に相談しましょう。内装業者のタイプについては、以下で詳しく解説しています。

まとめ

ここまで、店舗の内装業者選びで失敗しないために知っておくべき、7つのポイントについて解説してきました。

こちらの記事で、悪徳業者を避ける方法を知り、より良い内装業者を選ぶポイントも知ることができたと思います。こちらの情報を参考にして、理想のお店が完成することを願っています。

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