店舗の開業や内装工事に活用できる補助金・助成金は?

内装工事の補助金と助成金

国や自治体からの補助金や助成金と聞くと堅苦しい印象と、煩雑な手続きのイメージがあると思います。会社を経営している専門性の高い方々にとっても取っ付き難い印象がありますが、実は補助金や助成金の制度は上手に活用することにより、会社経営の大きな一助となるものでもあります。

内装工事における補助金や助成金の仕組みついて、先入観を取り払い、制度をフル活用するための心得を徹底解説します。

内装工事のお金が返ってくる?補助金と助成金の仕組み

補助金や助成金は費用投下の必要性がありながらも、先立つお金が無いために躊躇する会社に支給を確約し、イニシャル費用の捻出を促すものです。新規事業の開始や雇用拡大、ものづくりを対象とするものなど対象は多岐に渡ります。当該自治体で雇用促進などの積極的な活動をした場合に対象とするものもあります。

大きく分けて仕組みは2種類あります。対象となる工事や開発の前に決められている所式に則ったかたちで申請し、採択を得てから当該工事などを始め報告、完了検査を受けたうえで補助金を受け取る形が1つです。もう1つは所式に則って工事を進め、完成してから一気通貫に申請し、補助金受け取りまでが完了する形です。

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通常、このような費用投下は企業として売上を獲得し、その売上から捻出するものです。ただ創業直後の会社や財務状況が基盤にのっていない会社は、売上からの捻出は難しいものです。お金がないから将来の売上を獲得する施策が打てないと、施策が打てないから将来の売上を期待できないという悪循環に陥ります。

内装工事が対象となる補助金・助成金

この支援は開発や人材支援だけではなく、本メディアが紹介している建物の内装工事を対象としているものもあります。特に店舗来店型の接客業において内装工事費はとても重要で、内装工事に十分な予算が分配できれば売上にも直結します。

上記の先行投資からの悪循環は、内装工事が必要な業種ほど当てはまるものといえます。コロナを受けて内装設備のデジタル化を進める場合も、イニシャル費用がないため諦めざるを得ません。

売上金は不確実なものですが、補助金や助成金は所定の条件を満たせば確実に受け取れるため、キャッシュフローの計画が立てやすいものです。売れるかどうか分からないよりも、補助金がこの時期になれば支給されるはず、では経営の見え方にも違いがあります。そこで、補助金と助成金の仕組みや違いを詳しく解説していきます。

目的は関連会社の支援と従業員支援

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ビジネス成長のために補助金や助成金の制度が設けられていますが、なぜ民間の会社に国は資金投入をするのでしょうか。見込みのある事業会社の支援や倒産防止は当然なのですが、加えて複数の目的があります。

1つは新規ビジネスの推進を対象とする補助金を設定することで、いわゆる新規事業を推進することです。時代が移り変わっているのに、いつまでも旧来のビジネスでは経済は発展しません。国が補助金として一部負担するからチャレンジを!という意味を持ちます。ここに付加される効果は関連会社の支援です。

たとえば新しいタイプの内装工事が補助金対象となると内装を請け負う工事会社、電気水道などのインフラ業者、原材料の産業など、さまざまな領域に恩恵が生まれます。

もう1つは従業員雇用の支援です。従業員を雇用すると〇〇円、従業員に対して福利厚生支援を強化すると△△円といった、従業員支援を見返りに会社へ資金提供をするケースがあります。従業員を支援することは雇用の維持につながり、失業率の低下などにも寄与します。

補助金と助成金は何が違うのか?

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補助金と助成金は仕組みも似ており、違いがわかりづらいものです。方向性として、経済産業省の管轄で運営されるものが補助金、厚生労働省が助成金という違いがあります。

先ほどまでの説明と関連づけると、新規事業や売上増進系が補助金、人材雇用や福利厚生系が助成金です。国ではなく自治体が管理しているものや、商工会議所などの経済団体が管理・後援しているものもあります。

補助金や助成金の情報は自分で取りに行く

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会社を経営していて、補助金や助成金の情報が向こうからやって来ることはありません。情報網や専門家を活用しながら、こちらから取りに行く姿勢が大切です。

最近は募集情報をまとめたポータルサイトも出てきていますが、ポータルサイトの定期的なチェックに加えて専門性の高い税理士や行政書士を上手に活用することが情報を逃がさないポイントです。

まずはGoogleなどの検索サイトで補助金や助成金と入力し、ポータルサイトを利用してみましょう。ポータルサイトの多くは補助金を扱う行政書士や社労士などの専門士業、または専門性の高い事業会社が運営しているため、対象制度の検索から直接の相談に繋げることもできます。

コロナ禍によってオンライン面談が世の中に定着したため、日々の仕事の合間にパソコン上で相談をすることも可能です。

内装工事に活用できる補助金や助成金

では具体的に、内装工事に活用できる補助金や助成金を見ていきましょう。

小規模事業者持続化補助金

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商工会議所の管轄です。それぞれの商工会議所の管轄範囲内で事業を営んでいる小規模事業者等が対象です。2024年4月現在13回の募集が終了しており、今後も持続しての継続募集が予定されています。

募集対象のなかに小規模事業者による「売り方の工夫」があり、内装事業との関連性が強いです。これまで店舗に来店してもらい販売していたものが、実演販売をYoutubeなどの動画コンテンツで購入してのEC(インターネット決済)販売や通販する事業などは補助金の対象です。

採択事案を見ると、看板のなかで文字が動くデジタルサイネージ事業や店舗内のIT化などが採択されています。一方でデジタルに限定したものではなく、コロナにより人と接する機会を減少させた無人販売なども採択されていることから、アイデアと実行力重視といえます。

業務改善助成金

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業務改善助成金は、中小企業や小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引き上げを図るための制度です。1つの会社のなかでも賃金の高い人と低い人がいます。低い人の賃金を底上げすることでモチベーションの向上や、会社内における不公平感の解消に繋がります。

不公平感を解消するために、生産性を向上させる機会設備やPOSシステムの導入などを遂行する場合に、投下した費用が助成金の対象となります。ただ、最低賃金を一定額押し上げた成果が必須事項であることに注意しましょう。

受動喫煙防止対策助成金

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飲食店等で行った受動喫煙防止対策を支援する助成金です。2018年に健康増進法が改正され、望まない受動喫煙は法律に抵触することになりました。

特に受動喫煙が発生する事業者は対策が迫られます。この助成金は受動喫煙を防止するための喫煙ブースの設置や分煙化の推進などを行った工事も対象になります。

これらの紹介からわかることは、あらかじめ内装工事のどの部分が対象となるというフォーマットはありません。申請書が採択者を説得し、補助金や助成金の趣旨に合致していると納得させたものが対象になるといえるでしょう。

コロナから復活するための事業再構築補助金とは?

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コロナ禍からの復興を目指し、中小企業庁が複数回に分けて募集している取り組みが事業再構築補助金です。これまでの延長ではなく、思い切って転換した新規事業も対象としているため、デジタル化やDXといった初期投資のかかる事業にも積極的に進出できる趣旨となっています。

事業再構築補助金は先に採択され、採択の事実をもとに民間金融機関に融資を依頼し、補助金の入金を持って借り入れた融資を一括返済する仕組みです。

2021年の春に初回の募集が行われ、多くの事業者からの申請が殺到しました。その後も定期的に募集が行われています。数多くある補助金・助成金のなかでも、支給規模は群を抜いています。事業者によっては数千万の補助が確約されたケースもあります。応募には所定の売上減少要件が必要です。

ただ問題点もあります。中小企業庁の審査で採択が出ても、金融機関の融資が連動していない点です。金融機関は通常、コロナ禍を問わず財務が痛んでいる事業者には融資を行いません。採択を受けて洋々と金融機関を訪問しても、財務状況で融資できないの一転張りで、中小企業庁も融資の実現性にはタッチしないという姿勢が問題提起されました。

結論としてはコロナ禍で著しい打撃を受けていたとしても、融資力が無い事業者は、採択を受けてもあまり意味がないと言えます。活用にあたっては自社に融資力があるのか、確認してから動き始めるようにしましょう。

融資が空回りに終わると、反対に事業再構築補助金の申請にかかる人的コストや専門家への依頼料が問題となります。専門家のなかには融資が実現しなくても、作成を代行したからといって百万円単位の報酬手数料を要求した例もあり、大きな問題となりました。

事業再構築補助金の仕組みと目的

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事業再構築補助金は所定の提出期限に間に合うように申請書を作成します。申請書自体は専門家の力を借りず作成することができますが、とても煩雑なため、作成したものを税理士や行政書士などの専門家にチェックしてもらう必要があります。

事業再構築補助金は、内装工事も対象とすることができます。コロナ禍からの復興を受け、内装をどのように活用していくか。上記の小規模事業者持続化補助金と同様に、内装のなかにディスプレイを入れてリアルとデジタルを混合させたサービスなどは対象となります。まさにアイデア勝負の、活用性の広い補助金といえるでしょう。

事業再構築補助金に必要な情報

項目内容
申請者の概要会社所在地・代表者・事業領域・株主構成など
応募対象であることの誓約と、売上高減少要件の記載申請前直近6カ月のうち、任意の3カ月とコロナ以前の同付きとの売上比較および売上減少率
事業者の紹介事業のメイン領域やこれまで取り組んできたことの紹介、取引先など
自社の強みと弱み内部環境・外部環境別の強みと弱み(SWOT分析)
事業再構築の必要性なぜ事業再構築補助金が必要なのかのプレゼン
具体的な申請内容補助金支給を希望する事業の具体的な内容
既存事業との違い補助金事業を希望する事業が、これまでの自社の事業と異なるポイント
事業の実施体制事業を実施するための社内および社外の実施体制
事業実施の具体的なスケジュール設定された期間内に事業が完了し、事業化に向けたスケジュールの提示
将来の展望事業がこの先どのように発展いくのかの展望
事業で取得する主な資産事業で取得する製品や取得予定価格
収益計画事業化に向けた収益改革と5年後までの損益バランスシート

このように記載内容は煩雑なうえ、ボリュームも平均25~30ページと膨大です。申請においてあらためて検討する内容も多く、作成には1カ月以上の準備期間が必要といえるでしょう。

補助金や助成金は税理士や行政書士を活用

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不慣れな方が適切な補助金や助成金を探すのは難しいため、当該領域を得意な専門家をいかに見つけるかが補助金や助成金の仕組みを使いこなすポイントです。また作成においても独自のノウハウや作成体制が不可欠です。ノウハウの乏しい自分たちで臨んでも、不採択となり徒労に終わってしまいます。

まとめ

内装工事においても補助金や助成金を活用し、事業会社の経営上うまく利用することができます。一方で補助金や助成金の作成における煩雑さや専門性に辟易し、途中で作成を止めてしまう事業者も多いです。人的リソース上、もったいないといえます。

また事業再構築補助金が代表的ですが、補助金の対策は金融機関を始めとした「枠外」に影響力を持つものではありません。補助金や助成金を活用する際は、採択された時に採択事実だけで終わるのではなく、入金の形で事業のプラスとなるのかを判断して動くことが大切です。

特徴を意識して、最短距離で採択を勝ち取り、自社の事業に役立てていきましょう。

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