株式会社アウナラ様に紹介されました(2025年9月5日)
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目次
店舗やオフィスの内装工事にかかる高額な費用は、その年に一度で全額を経費として計上することはできません。国税庁が定める「耐用年数」に応じて、複数年に分割して減価償却処理を行うのが基本ルールです。
耐用年数は自分で自由に決めることはできず、建物の構造や使用する設備によって細かく基準が決められています。
この記事では、内装工事の耐用年数と減価償却の関係や、国税庁の基準、費用処理における注意点などを分かりやすく解説します。
当サイトは、2010年から数多くの店舗を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績があるため、ぜひ参考にしてください。
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店舗の内装工事にかかった費用は、耐用年数によって分割して経費に計上します。これがいわゆる減価償却です。
耐用年数に関して押さえておくべき点は、以下の3つです。
ここでは、これらの観点から耐用年数の基本的な考え方について解説します。
大前提として、耐用年数は自分で自由に決めることができません。もし自由に決められると、毎年計上する経費を意図的に操作できてしまい、税務上の問題が生じるためです。
耐用年数は、建物の構造や利用目的などによって国税庁が細かく定めています。基本的には、この決められた耐用年数をそのまま使って費用を計上する義務があります。
たとえば、2,000万円で取得した設備の耐用年数が20年だった場合、2,000万円を20年で分割し、毎年100万円ずつ経費として計上していくのが決まりです。
耐用年数は、該当する建物の構造や用途によって異なります。たとえば木造の建物の場合は、用途によって耐用年数が以下のように変化します。[注1]
また、鉄筋コンクリート造の飲食店であれば、耐用年数は34年もしくは41年となります。建物をどのような目的で使うのか、どのような構造になっているのかは、耐用年数を左右する重要な要素です。
建物だけでなく、その中で使用する設備や器具によっても、耐用年数は違ってきます。
店舗で必要になるケースが多い接客用の椅子は耐用年数が15年ですが、接客用ではないものは5~8年など、10年に満たないことがほとんどです。同じようなものでも、用途によって耐用年数が変わることがあります。
費用の計上や見積もりを行うためにも、まずは耐用年数が何年なのかを調べましょう。
店舗の内装工事にかかる費用の耐用年数は、減価償却にかかる期間と深く関わっています。しっかり理解していないと、毎年の費用が分からなくなったり、計上したことで赤字になったりすることもあります。
ここでは、耐用年数と減価償却の基本的な仕組みや、注意すべきポイントを見ていきましょう。
寿命というと壊れるまでの期間というイメージを抱くかもしれませんが、耐用年数は物理的な寿命ではなく、経済的価値の寿命といった方が正しいでしょう。たとえば、耐用年数が10年なら、10年間は経済的価値が維持されます。
そして減価償却とは、内装工事や設備にかかった費用を1年で全額計上するのではなく、複数年に分割して計上する処理方法のことです。
何年で分割するかが重要なのですが、分割年数には耐用年数がそのまま適用されます。つまり、耐用年数が10年なら、減価償却期間も10年です。
高額になる内装工事や設備の費用を、耐用年数で分割して計上できるのは、一見するとメリットのように思えます。しかし、減価償却がデメリットになる可能性も、あらかじめ考慮しておかないといけません。
費用を分割するということは、複数年にわたり会計上の費用として計上されることになります。つまり、減価償却を計上することで、黒字だったはずの決算が赤字になる可能性もあるのです。
年間に数百万円単位の減価償却が出ることは決して珍しくないため、注意しなければいけません。税理士にも相談しながら減価償却について考え、決算時に急に赤字にならないように処理することがポイントです。
耐用年数については、国税庁のWebサイト上に詳しく掲載されています。ここでは、以下の耐用年数を抜粋して記載します。
減価償却を適切に行うためにも、それぞれの耐用年数を確認しておきましょう。
主な建物附属設備の耐用年数は、以下の通りです。[注1]
| 構造・用途 | 細目 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| アーケード・日よけ設備 | 主に金属製のもの その他のもの | 15年 8年 |
| 店用簡易装備 | - | 3年 |
| 電気設備(照明設備を含む) | 蓄電池電源設備 その他のもの | 6年 15年 |
| 給排水・衛生設備・ガス設備 | - | 15年 |
主な店舗内装関連の備品類の耐用年数は、以下の通りです。[注1]
| 構造・用途 | 細目 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 家具・電気機器・ガス機器・家庭用品 | 冷房用・暖房用機器 電気・ガス機器 氷冷蔵庫・冷蔵ストッカー(電気式を除く) | 6年 6年 4年 |
| 事務機器・通信機器 | インターホン パーソナルコンピュータ(サーバー用を除く) | 6年 4年 |
| 看板・広告器具 | 看板・サイン・気球 マネキン人形・模型 | 3年 2年 |
| 容器・金庫 | 手さげ金庫 その他金庫 | 5年 20年 |
| 理容・美容機器 | - | 5年 |
借りているテナントやオフィスに独自の内装工事(造作)を行った場合、その費用は「合理的に見積もった年数」で減価償却するのが基本です。この年数は、建物の耐用年数や工事の種類、使用した材質などを考慮して決定します。なお、用途変更のための改装もこれに含まれます。
もし行った工事が「建物附属設備」に当てはまる場合は、建物附属設備の耐用年数を適用して償却する仕組みです。
ただし、例外として「賃貸の契約期間が決まっていて更新できない」「退去時に工事費用の請求や買い取りを貸主(大家さん)に求められない」という条件を満たす物件の場合は、その「契約期間」を耐用年数として償却できます。
なお、同じ建物内で行った内装工事は、全てまとめて1つの資産として扱います。そのため、耐用年数も個別に分けるのではなく、工事全体を総合して見積もる点に注意しましょう。
借りている設備や備品(他人の減価償却資産)に対して、価値を高めたり寿命を延ばしたりするような改良工事(資本的支出)を行った場合、その費用は、対象となる設備や備品に本来定められている耐用年数に従って減価償却します。
ただし、このケースでも前項の「他人の建物に対する造作の耐用年数」と同様の例外ルールが当てはまります。「契約の更新ができない」「退去時に工事費用の請求ができない」などの条件を満たしていれば、借りている「契約期間」を耐用年数として償却することが可能です。
店舗内装費用を減価償却する際に注意すべきなのは、以下の3つです。
ここでは、それぞれの注意点について詳しく解説します。
改修工事とは、建物の価値や機能を向上させるための工事を指します。取り扱い方法としては、資産として計上する場合と必要経費として計上する場合があります。
改修工事の内容に応じて、法令解釈が異なる場合があるため、注意が必要です。
原状回復工事とは、建物を入居当初の状態に戻すための工事を指します。基本的には、修繕費として必要経費に計上可能です。
仕訳を行う際には、原状回復工事の費用であることを明記しないと、計上が認められない場合があるため、注意が必要です。
店舗内装費用を減価償却する際には、取得価格と償却開始時期を正確に把握することが重要です。取得価格と償却開始時期を正確に把握できないと、減価償却費の計算が正確にできなくなる恐れがあります。
取得価格には、設計費や施工費用に加えて、機械の移設や解体費用なども含まれるため注意が必要です。正確に把握するためには、施工会社からの請求書をきちんと保管しましょう。
また、償却開始時期は通常、内装工事完了後となるため、忘れずに把握しておく必要があります。
本記事では、店舗やオフィスの内装工事における耐用年数について解説しました。
内装工事の費用は一度に全額を経費計上できず、国税庁が定める耐用年数に応じて分割して減価償却を行うのが基本です。建物の構造や用途、使用する設備によって耐用年数は細かく異なるため、事前に正確な年数を把握し、決算時の赤字リスクに注意しながら計画的に処理することが重要です。
また、新たに店舗をオープンさせる方やリニューアルを検討している方は、経理処理の準備だけでなく、内装工事の費用自体を適正に抑える工夫も必要となるでしょう。
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目次
店舗を開業する時に気になるのは、「店舗を開業する際は何か申請が必要なのか?内装に関して法律的な制限はあるか?」ということではないでしょうか?
この記事を最後までお読みいただくことで、店舗の開業に必要な確認申請や、内装制限と建築基準法について学べます。
当サイトは、2010年から数多くの店舗を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
結論から言えば、店舗を開業する際は確認申請を行う必要があります。建物の状況によっては内装制限も必要となり、建物の使いみちを変える場合は用途変更も必要です。
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建築確認申請の目的は、建物が法律に基づき安全であるか確認することです。具体的には、以下の要素を確認します。
万が一、無許可で工事を進めてしまうと、後に罰金や工事の中断などの厳しい処罰を受ける可能性があります。
申請手続きが無事に完了すれば、安心しながら開業準備が進められます。特に、飲食店や宿泊施設などの人が集まる施設では、安全基準を満たすことでリピーター獲得にもつながるでしょう。
本章では、建築確認申請に関する基礎知識を解説します。
- 申請方法
- 審査内容
さらに詳しい情報が知りたい場合は、地方自治体のホームページを確認してください。
建築確認申請は、地方自治体か指定確認検査機関に提出することが求められます。
申請の際に必要になる主な書類は、以下の通りです。
上記以外にも、自治体によって必要な書類は大きく変わります。一般的に、建築確認申請は代行可能なため、施工業者が代行する場合がほとんどです。
店舗経営者が自分で行う必要がある場合は、きちんとホームページに記載されている書類を、業者の方と連携を取りながら集める必要があるでしょう。
申請が遅れると、工事の開始が遅れ、開業にも影響を及ぼす可能性があるため、計画的な対応が求められます。
審査では、設計図書等の建築基準への適合性を確認します。審査内容の大枠は、以下の3つです。
具体的には、建物の構造安全性や耐火性能、避難経路の確保、敷地条件への適合などが審査されます。審査が適合と判断されれば、建築確認済証が発行され、工事への着手が可能です。
次に、確認申請後にやらなければならない店舗の完了検査について解説します。
- 申請方法
- 審査内容
それでは、詳しく見ていきましょう。
建物完了検査は、店舗の工事が完了した際に建築基準法に基づいて適切に施工されているかを確認するために行います。
手順は基本的に建築確認申請と変わりません。建物完了検査も、施工業者への代行依頼が可能なので、ぜひ活用してください。主に必要な書類は、以下の通りです。
不備が見つかった場合は、是正が求められて再申請です。申請前に関係者と細部のチェックを行いましょう。
また、建物完了検査に関しても地方自治体によって必要な書類が異なります。そのため、自分で行う場合は、きちんとホームページを確認してください。
建物完了検査では、多くの審査内容を目視や実際の計測でチェックします。
具体的には、安全性や構造、内装仕上げ、設備の設置状況などです。まず、建物の構造部分では、柱や梁、壁の厚さや材質などが設計図通りに作られているかを確認します。
次に、内装部分では、仕上げ材の防火性能や避難経路の確保などの審査です。設備についても、消防設備や給排水の設置が適切かどうかを主に確認します。
審査中に不備が発見された場合は、是正工事が求められ再検査が必要です。そのため、すべての仕様が基準を満たしていることを確認して二度手間を防ぎましょう。
店舗を開業する際の確認申請は、建築基準法で定められています。本章では、建築確認申請の詳細を解説します。
- 大規模の改装は確認申請が必要
- 100m2を超えると確認申請が必要
- 確認申請は自分では判断しない
法律の文章を読んでも分からない方がほとんどだと思うので、ぜひ参考にしてください。
「大規模のリフォームもしくは大規模の改装をする場合に確認申請が必要」という内容が法律の文章の中にあります。規模が大きければリフォームも含まれるため、新築でなくても必要という点に注意しましょう。
しかし、これは一般住宅の確認申請のため、特殊建築物のカテゴリーに入るものは別の基準となります。確認申請の中身は細かく分類されているので、住居と店舗を同じ枠で考えてはいけません。
飲食店やアパレルなどの物件は、100m2(約30坪)を超える店舗に限り、確認申請が必要になります。もちろん病院や学校、ホテルなども確認申請が必要であり、例外として美容室は対象外です。
市町村の行政に届け出なければならないため、自分のお店を管轄している行政に、確認申請の詳細をあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
ただし美容室から飲食店に変更したり、オフィスを別の用途に変更する場合は注意してください。デイサービスや飲食店、物品販売に変更する場合は、確認申請が必要です。
建築確認申請の行政のルールは統一されておらず、問い合わせてみないと分からない部分は多々あります。先ほどお伝えしたのは条文であり、これに基づいたルールを各行政が設けているのです。
「隣の県では大丈夫なのに、自分の県ではダメだった!」というような、悲惨なケースもよく耳にします。工事が終わっても確認申請が下りなければ、工事費用も時間もすべてが無駄になってしまいます。
何度も言いますが、事前にしっかりと行政に確認しておくことが本当に大切です。「インターネットで確認して、大丈夫そうだった!」というような主観的な判断で、工事を始めるのは止めましょう。
確認申請は一般住宅や業種によってさまざまな規定があり、実際にリフォームや内装工事をする際につまずきがちです。
しかし、あまり難しく考えなくても、内装業者と相談しながら進めれば大丈夫です。確認申請について心配するよりも、信頼できる内装業者を選ぶことが一番大切になります。
次に、店舗の内装工事をする際に、特に重要な建築基準法について知っておきましょう。
- 店舗を工事する際の内装制限
- 飲食店の内装制限とその種類
- どんな内装制限があるのか?
- 用途変更が必要になる場合は?
- 自動ドアセンサーは付けなければならないのか
内装制限とは、建物の用途・構造・規模区分などによって内装に一定の制限が設けられている制度です。火災が生じた場合に燃え広がらず、有毒ガスが発生しないよう細かな内容が規定されています。
店舗の内装工事はだいたい何でもできますが、ビル内のテナントには内装制限があります。ビル全体を不燃にするため、内装に燃える材料は使えません。
たとえば、壁に木を貼ったりすると、通常はビル側からNGが出ます。
ビルごとにルールが決まっているので、ビル内のテナントの場合は必ず事前に確認しましょう。
路面店に関しても、不燃材を使用するという点は変わりませんが、不動産屋や大家さんとの契約時に、店舗の内装制限について確認しておく必要があります。
飲食店の内装は一見すると、どの店舗も自由に行っているように見えますが、調理に際しては火を使うため、制限を免れることはできません。
仮に自店舗で火災が生じなくても、近隣の火災で延焼した際に、お客様を避難させなければならない場合もあり、設計や施工を行なう内装業者は内装制限を熟知しています。
内装制限は店舗の用途や規模などにより異なりますが、制限を受ける内装は、1.2m以上の高さがある璧や天井です。
また、用途に供する部分の床面積の合計について、飲食店の場合は以下の通りです。
飲食店の場合にどのような内装制限があるのでしょうか。店舗内の部位ごとに、居室等と居室から地上に通ずる主たる廊下・階段・通路の2つに分類されます。
まず、居室等の内装制限は、難燃材料を建材として用いることが重要です。3階より上に居室がある場合は、建築物の用途に供する居室の天井のみ準不燃材料が利用できるとされています。
続いて、居室から地上に通ずる主たる廊下・階段・通路は、火災の際の避難経路として重要なので、準不燃材料のみ使用可能です。居室等の制限にあるような、木材が使用できる特例はありません。
いろいろと難しいことを書きましたが、基本的には内装業者が制限に対応した内装を作ってくれます。内装制限について心配するよりも、信頼できる内装業者を選ぶことが一番大切です。
用途変更とは、建物の新築時の使いみちを、別の使いみちに変えるための手続きのことです。たとえば、新築時にオフィスとして申請した建物を、新しく飲食店に変えるためには、用途変更という手続きが必要になります。
建築から30年以上経ったビルで図面がない状態でも、物件の用途変更は可能です。しかし、一級建築士に依頼して改めて構造計算と配筋計算をしなくてはならないため、用途変更に多額の費用がかかります。
用途変更について区や市の一級建築士に打診した後に、どういう段取りになるかが決まります。場合によっては図面を書き直す必要も生じますが、当サイトの加盟業者も対応できますので、お気軽にお問い合わせください。
しかし、例外としてあまりにも古い建物で図面がない場合は、用途変更ができない可能性もありますので、事前に確認しておく必要があります。
店舗以外の居抜き物件を店舗にする際は、電気やガスの容量をチェックし、容量が足りなければ容量を増やさなければなりません。オフィス物件の場合は、店舗用の設備がないため設備工事に多くのお金がかかります。
店舗に自動ドアを付ける場合は、必ず自動ドアにセンサーを付けなければいけないのでしょうか?
手のタッチ式の自動ドアもありますし、自動ドアにセンサーを付けることは強制ではありません。センサー式の自動ドアはゴミや風で開いてしまうことも多いため、最近はタッチ式にすることが多いです。
ここまで、店舗の開業に必要な確認申請や、店舗の内装制限と建築基準法について解説してきました。
こちらの記事で、開業に確認申請が必要なケースを知り、内装制限や建物の用途変更のポイントを学べたと思います。こちらの情報を参考にして、理想のお店が完成することを願っています。
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飲食店を開業することが決まったときなどに、「自分の店舗は消防法の対象になるのか?」「そもそも消防法ではどのような決まりがあるのだろう?」と気になる方は多いかもしれません。
結論から述べると、飲食店は原則として消防法の対象となり、店舗の規模や収容人数に応じた「消防設備の設置」と「消防署への届出」が必要です。飲食店は火を使う設備が多く、火災リスクが高いため、お客様や従業員の命を守るための厳格なルールが定められています。
この記事では、消防法の対象となる条件や必要な消防設備、開業時に提出すべき届出の種類について詳しく解説します。
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飲食店の開業に当たっては、建物の用途や規模にかかわらず消防法を遵守する必要があります。その中でも特に重要なのが、「防火管理者」の選任義務です。
店舗の「収容人数」と「延べ床面積」によって必要な資格や届出が異なるため、自分の店舗がどの条件に当てはまるかを確認しましょう。
店舗の収容人数が30人以上の場合、消防法により「防火管理者」を選任し、消防署へ届け出る義務があります。[注1][注2]
ここで注意すべきなのが、収容人数には「お客様の数」だけでなく「経営者や従業員の数」も含まれる点です。例えば客席数が30席未満だったとしても、スタッフを含めて30人を超える場合は対象となります。そのため、将来的にスタッフを増やす予定がある場合は、早めに資格を取得しておいた方が良いでしょう。
[注1]e-Gov法令検索「消防法」
[注2]東京消防庁「防火管理者が必要な防火対象物と資格」
防火管理者には「甲種防火管理者(甲種)」と「乙種防火管理者(乙種)」の2種類があり、以下のように、店舗の「延べ床面積(各階の床面積の合計)」によって必要な資格が変わります。[注1]
甲種・乙種どちらの資格も、地域の消防署などで取得が可能です。講習の修了には、甲種で2日程度、乙種で1日程度の時間がかかります。なお、収容人数が30人未満の場合は、延べ床面積にかかわらず、防火管理者の選任義務はありません。[注1]
飲食店では、火災の予防や被害を最小限に抑えるために、消防法施行令に基づく「消防設備」の設置が義務付けられています。具体的には、以下の4種類です。[注1]
ここでは、4種類の設備についてそれぞれ説明します。
消火設備は、火災が発生した際、被害が拡大する前の初期段階で迅速に消火活動を行うための設備です。
代表的なものとして「消火器」「屋内消火栓」「スプリンクラー」などが挙げられます。特に消火器は基本的な設備であり、適切な場所への配置と定期的な点検・メンテナンスが欠かせません。
避難設備は、火災や地震などの災害時に、お客様や従業員を屋外へ避難誘導するための設備です。
「非常口誘導灯」や「誘導標識」は、原則として全ての飲食店に設置義務があります。また、建物の2階以上で収容人数が50人以上(階段の条件によっては10人以上)などの条件に当てはまる場合は、「避難はしご」や「救助袋」といった避難器具の設置も義務付けられます。
警報設備は、火災やガス漏れなどの異常を早期に検知し、建物内にいる人に迅速に知らせるための設備です。
「自動火災報知設備」「ガス漏れ火災警報設備」「漏電火災警報器」などが含まれます。自動火災報知設備は、一般的に延べ床面積300平方メートル以上の場合に設置義務がありますが、11階以上の店舗では面積にかかわらず設置しなければならないなど、細かい規定が設けられています。
消防活動用設備とは、到着した消防隊員がスムーズに消火活動を行えるようサポートする設備のことです。
火災時に発生する煙を排出する「排煙設備」や、地下階での消火活動を助ける「連結散水設備」などが該当します。これらは全ての飲食店に設置義務があるわけではなく、店舗の面積や階数などの条件によって要否が変わります。
飲食店を開業するためには、消防署へ以下のような届出を行う必要があります。
ここでは、それぞれの提出書類や期限などを詳しく解説します。
防火対象物工事等計画届出書は、店舗の内装工事や設備の変更を行う際、その内容が消防法に適合しているかを確認するための書類です。
工事内容の詳細や設計図面、使用する建材の種類などをまとめて、工事を始める7日前までに消防署へ提出する必要があります。[注1]
防火対象物使用開始届出書は、建物や店舗の一部をこれから使用するタイミングで提出する書類です。この届出を行い、適切な防火設備が整っていると証明することで、営業を開始できます。
こちらも、提出期限は工事(または使用開始)の7日前までと定められています。[注1]
火を使用する設備等の設置(変更)届出書は、ガスコンロやオーブン、フライヤーなど、火を使用する設備を設置する際に提出が必要な書類です。
設備の種類、設置場所、使用する燃料の種類や容量などを記載し、設備を設置する7日前までに消防署へ報告しなければなりません。[注1]
[注1]東京消防庁「火を使用する設備等の設置(変更)届出書」
防火管理者選任届出書は前述の通り、収容人数が30人以上の飲食店において、防火管理者を選任したことを報告する書類です。資格を取得した上で、この届出書と資格を証明する書類を消防署に提出することで、手続きが完了します。[注1][注2]
[注1]東京消防庁「防火・防災管理者選任(解任)届出書 / 消防計画作成(変更)届出書」
[注2]東京消防庁「防火管理者が必要な防火対象物と資格」
消防用設備等(特殊消防用設備等)設置届出書は、消火器や火災報知器、スプリンクラーなどの消防用設備を設置した際に提出する書類です。書類には、設置した設備の種類や配置場所、数などを記載します。
なお、この書類は「設備の設置から4日以内」に提出する必要があるため、注意しましょう。また、書類の提出後は、原則として消防署の検査を受けることになります。[注1]
[注1]東京消防庁「消防用設備等(特殊消防用設備等)設置届出書(法第17条の3の2)」
「知らなかった」では済まないのが消防法です。必要な届出や設備の設置を怠った場合、以下のような罰則のリスクがあります。
ここでは、それぞれのリスクについて詳しく解説します。
消防法に違反した場合、重いペナルティが科せられます。例えば、「資料提出命令に従わなかった場合」や「報告の徴収および消防職員の立入検査を拒否した場合」の罰則は、「30万円以下の罰金または拘留」です。[注1][注2]
命令違反の内容によっては、さらに多額の罰金や禁固刑が科される恐れもあります。
[注1]e-Gov法令検索「消防法」
[注2]一般社団法人 日本消防設備安全センター「消防法の命令違反概要・罰則規定一覧」
無届や設備の不備が発覚すると、消防署からの指導が入り、最悪の場合は営業停止処分を受ける恐れがあります。[注1]
仮に営業を続けられたとしても、「消防法を守らない危険な店舗」というレッテルが貼られてしまった場合、お客様の信用を取り戻すのは難しいです。客足が遠のき、経営が立ち行かなくなる可能性もあるでしょう。
[注1]一般社団法人 日本消防設備安全センター「消防法の命令違反概要・罰則規定一覧」
この記事では、飲食店における消防法の対象条件や、必要な消防設備、各種届出について解説しました。
飲食店は火災リスクが高いため、消防法によって厳格なルールが定められています。また、収容人数や延べ床面積に応じた防火管理者の選任、消火器や誘導灯などの設備設置、そして期限内の確実な届出が欠かせません。
消防法に関する不明点があれば、管轄の消防署や専門家に相談するなどして、ルールに則った店舗づくりを心掛けましょう。
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飲食店を開業する時に気になるのは、「飲食店の開業前に保健所の検査が必要なのか?どこに、どんな営業許可を取れるのか?」ということではないでしょうか?
この記事を最後までお読みいただくことで、飲食店の開業前の保健所検査や、飲食店の営業許可の種類、保健所の検査を受ける場合の注意点を学べます。
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結論から言えば、どんな業態の飲食店でも保健所検査が必要です。業態によって取得すべき営業許可も変わりますので、本記事のポイントを押さえてスムーズに開業しましょう。
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どのような業態の飲食店でも、開業の前に保健所の検査を受けて合格する必要があります。営業許可をもらうには、お店が衛生的で安全かどうか、保健所の検査を受けて合格する必要があります。
もし保健所の検査に落ちてしまうと営業許可が下りず、営業できないため、不合格だけは絶対に避けたいところです。
初めて飲食店を開業される方は、お店の開業準備よりも、役所への届出に困るケースが多いです。事前に保健所検査について知っておいて、困惑することなくスムーズに開業しましょう。
保健所の検査では、食品の保管状態や店舗の衛生状態について、基準をクリアしているかをチェックされます。
主に上記の8つのポイントについて確認されるので、内装業者と相談しながら、保健所の検査を通過できる店舗を作りましょう。
食品の保管と衛生管理は、主に以下のチェック項目で合否が判断されます。
食品の衛生管理には、食品を取り扱う場所の清潔さが求められます。検査前には、食材ごとの適切な管理ができているか一度確認しておきましょう。
厨房の衛生状態は、主に以下のチェック項目が重要です。
これらの衛生管理を徹底することで、保健所の検査に合格し、安全で信頼できる飲食店運営を実現できます。
従業員の衛生管理に関しては、主に以下の項目が大切になると覚えておきましょう。
従業員の体調不良時には、勤務を控えるなどの対策を日頃からきちんと実施しなければなりません。
飲食店の保健所検査では、衛生教育と訓練が欠かせない重要なチェック項目です。
飲食店の衛生管理が強化されれば、保健所の検査にも自信を持って挑めるでしょう。
食品の調理と加熱に関する検査では、食材の下処理が衛生的に行われているか確認されます。次に、食材の加熱温度と時間が適切かどうかが検査されます。
さらに、調理器具や調理台の清潔さも重要なチェックポイントです。一度食中毒を起こしてしまうと、客足が遠のくことは容易に考えられます。
自店舗を守るためにも、食品の調理と加熱には気を配りましょう。
飲食物の衛生管理では、飲料水が適切に提供されているかや食材の取り扱いを検査されます。
たとえば、生肉や魚を扱うまな板や包丁は、他の食材と別に使用し、使用後は必ず洗浄・消毒を行っているかなどです。ドリンク類は、清潔な容器で保管し、氷やレモンスライスなどの付け合わせも衛生的に取り扱う必要があります。
客席とトイレの衛生状態では、主に以下のチェック項目で検査を実施します。
清潔な客席とトイレは、顧客満足度を高めるだけでなく、リピーターを増やす要因にもなります。
保健所の検査では、衛生教育や訓練の記録や食材の情報など、安全と衛生管理に関する事柄が文書としてまとめられているかチェックされます。
上記文書は、定期的に見直しを行い、最新の情報や法令に基づいて更新するのが重要です。新しい従業員が入社した際は、これらの文書を基に研修を行い、全員が一貫した衛生管理と安全対策を実施できるようにしましょう。
本章では、保健所検査が終了して開業するまでの流れを詳しく解説します。
あらかじめ申請に必要な物を保健所で聞いておき、早めに用意しておくことでスムーズに開業できるでしょう。
保健所では、飲食店営業許可を取得するための必要な手続きや要件を詳しく説明してもらえます。そのため、まずは保健所への相談から始めましょう。
一方、内装業者への相談も欠かせません。内装業者は、店舗のデザインやレイアウトだけでなく、保健所の基準を満たすための具体的な施工方法に関してもアドバイスしてくれるでしょう。
保健所と内装業者からアドバイスを受ければ、店舗の設計段階から衛生管理や安全対策を考慮した計画を立てられます。
保健所に営業許可の申請をする前には、申請書や手数料などの準備が必要です。準備が完了した際には、保健所の窓口もしくは、厚生労働省のホームページから申請可能です。
営業許可の申請では、保健所に下記の書類を提出しなければなりません。
営業許可の申請の手数料は、自治体によって異なります。おおよそ2万円かかると覚えておきましょう。
保健所に営業許可を申請した後、次に行われるのが店舗の確認検査です。保健所の担当者が実際に店舗を訪れ、施設が衛生基準を満たしているかをチェックします。
基準に満たなかった場合は、指摘事項を改善して再度確認検査を依頼しましょう。
店舗の確認検査が無事に終了したら、営業許可書が交付されます。営業許可書は、正式に飲食店として営業を開始するための重要な許可証です。
許可書は、店舗内に掲示する必要があります。お客様に対して、保健所の検査に合格した安全な店舗と証明するためです。
一般的に、営業許可証は5~8年ほどの有効期間が定められています。継続的に衛生管理を行い、期限が切れたら速やかに再度申請をしましょう。
営業開始に向けて、最後の確認事項をきちんとチェックしてください。
衛生管理や接客マナー、安全対策を再確認し、全員が一貫したサービスを提供できるように準備します。上記の流れを経て、飲食店は安心して営業を開始できるのです。
上記で保健所検査のチェックポイントを紹介しましたが、内装工事では、以下の4つが主にチェックされるポイントです。
基本的には内装業者に任せておけば、これらに適した内装を作ってくれます。あまり心配しすぎなくても大丈夫ですが、念のため知識として覚えておきましょう。
保健所は、油を使わないお店でもグリストラップを付けるように指導しています。油を使うお店は、グリストラップを付けていないと保健所の許可が下りません。
保健所に図面を持っていって、グリストラップを付けていないと「グリストラップは無いのか」と最初の段階で指摘されてしまうでしょう。
粉ものを扱うお店も、コーヒーの粉が水道管に詰まる可能性があるため、グリストラップを付けておいた方が良いでしょう。
ゴミを水道管の中に流さない方が、メンテナンスのしやすさや費用も変わってきます。
さらに詳しくグリストラップの設置基準が知りたい場合は、下記関連記事を合わせてチェックしましょう。
飲食店の営業許可も業態によって、主に以下のように分けられています。
主な飲食店の業態としては、「飲食店営業」とケーキ屋や洋菓子店などの「菓子製造業」になるでしょう。
他には、キャバクラやスナックなどの風営法に該当する業態は「風俗店営業許可」が必要となり、バーなどの午前0~6時に酒類提供する業態は「深夜酒類提供飲食店提供届」が必要です。
レストランの開業後に、お菓子のテイクアウトを追加する場合は、飲食店営業に加えて菓子製造業の申請も行う必要があります。同様にハムのテイクアウトを追加する場合は、食肉販売業の申請も行いましょう。
飲食店の営業許可に必要となる申請書類は、主に以下の4つです。飲食店には、必ず「食品衛生責任者」を定めなければいけません。
食品衛生責任者は店長やオーナーが兼任するか、スタッフが担当するかは店によって様々ですが、栄養士や調理師の資格を取得するか、食品衛生協会の講習を受ける必要があります。
飲食店に必要な資格や届出や、飲食店の開業までの準備については、以下のページで詳しく解説していますので参考にしてください。
飲食店を開業する場合に、必ず必要になってくるのが飲食店営業許可です。厄介なのは、営業形態によって取得すべき物があり、飲食店営業や菓子製造業許可など、実に30種類以上もの許可があります。
さらに自治体によっては、この30種類以外にも届出を行わなければならない場合もあり、自治体によって違いがあるため、事前に地域の保健所で詳しく聞いておいた方が良いでしょう。
居酒屋などのお酒を提供する営業形態で、深夜0時以降も営業する場合は、警察署への届出も必要になります。一言でこれを取得しておけば大丈夫という明確な物がないのが、飲食店営業許可の厄介な部分だとも言えるでしょう。
飲食店営業許可の取得には、申請者が欠格事由に該当しないことと、専任の食品衛生責任者を置くことが条件となります。欠格事由とは、申請者が食品衛生法に関する処分を受けていないかどうかで判断されます。
過去に営業許可を取り消されている場合は、2年以上経過していないと欠格事由に該当するため、心当たりのある方は確認しておきましょう。
食品衛生責任者の資格は、6時間程度の講習を受けるだけで取得できるため難しくありません。初めて開業する場合でも、問題ありません。
飲食店営業許可の種類や基準については、以下のページで詳しく解説していますので参考にしてください。
最後に、飲食店が保健所の検査を受ける場合の注意点を詳しく解説します。
それでは、見ていきましょう。
飲食店が保健所の検査を受ける際には、地域独自のルールがあるか確認しましょう。日本全国で共通する衛生基準はありますが、自治体ごとに追加の規制や独自のルールが設定されている場合があります。
厨房設備の配置や換気システムの設置、ゴミの処理方法など、細かな違いがあるため、事前にしっかりと把握しておくことが大切です。
地域独自のルールを無視すると、検査に不合格になるリスクが高まり、開業スケジュールに影響を及ぼす可能性があります。
したがって、事前にしっかりと調査して準備を整えることが重要です。
保健所の検査では、施設の清潔さや設備の状態だけでなく、従業員の衛生管理意識や知識もチェックされます。
従業員全員に対して、基本的な衛生管理のルールを徹底的に教育しましょう。具体的な教育内容は、主に以下の通りです。
衛生教育の効果を高めるためには、定期的な研修が効果的です。店長が中心になって、他の従業員に対して指導やフォローを行い、店舗全体の衛生レベルを向上させましょう。
ここまで、飲食店を開業する前の保健所検査や、飲食店の営業許可の種類、保健所の検査を受ける場合の注意点について解説してきました。
こちらの記事で、飲食店開業前の保健所検査や営業許可について知り、注意すべきポイントも学べたと思います。こちらの情報を参考にして、理想のお店が完成することを願っています。
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店舗を開業する方に「どうしたら、公庫や銀行などの金融機関から上手く融資を受けられるか?」と、よく相談されます。
いくらよい物件を探せても、開業資金の目途が立たなければ話が前に進みません。今の時代、自己資金だけで出店するのは珍しいため、金融機関から融資を受けるのは当然の判断です。
この記事を最後まで読めば、公庫や銀行などの金融機関から融資を受けるコツ、店舗開業に必要な資金の相場を学べます。
当サイトは、2010年から数多くの店舗を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
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開業に必要な資金の相場は、日本政策金融公庫総合研究所が発表した「2024年度新規開業実態調査」によると、下がり傾向にあるようです。
それでも、開業費用の平均値は985万円と記載されているため、店舗開業には約1,000万円の資金が相場になります。
店舗を開業する際に必要な資金は、業種や店舗の規模、立地によって大きく異なります。自己資金だけで開業するのが難しい場合は、金融機関の融資や助成金を活用するのも一つの手です。
開業を成功させるためには、しっかりと資金計画を立てることが欠かせません。
店舗開業資金の内訳は、主に以下の通りです。
おおよそ、内装・外装工事に、全体の30~40%を想定しておきましょう。しかし、居抜き物件を活用すれば100~300万円程度に抑えられることもあります。
また、業種ごとに設備費は大きく変動する恐れがあるため注意が必要です。リースを活用することで初期費用を抑えられます。
開業資金は業種や立地、店舗規模によって変動するため、事前に見積もりを取り、資金計画をしっかり立てることが重要です。
店舗物件の確保から内装工事、厨房機器や備品の準備など、開業するまでの費用だけでも数百万円~1,000万円以上かかることも珍しくありません。さらに営業を軌道に乗せるまでの数か月間の資金も、確保する必要があります。
その予算をすべて自分の貯金から出せればよいのですが、資金が足りない場合は多くの方が融資制度を利用します。
主な融資先は、日本政策金融公庫と各地方自治体の2つです。
銀行や民間金融機関からも融資を受けられますが、審査が通りやすく低金利というメリットから、日本政策金融公庫や各地方自治体を選択するのが一般的です。
一般的には、開業資金の50%と、営業を軌道に乗せるまでにかかる運営資金の50%を合わせた金額が、融資の割合の目安です。
つまり開業に1,000万円かかるとしたら500万円を融資で、軌道に乗せられるまでの期間を4か月としたら2か月分を融資と考えて計算してみましょう。
融資の割合を増やせば現状の負担は少なくなりますが、返済金が増えます。返済が困難になります。
そのため、融資に頼りすぎるのは危険です。
どのくらい自店舗の開業で、融資を頼るべきか明確になったと思います。
本章では、日本政策金融公庫から融資を受ける際のポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。
公庫融資が店舗の開業に適している理由は、資金調達のしやすさ以外にもあります。公庫融資は金利が低い点と、借入期間が長くて長期の返済計画を組める点がメリットです。
さらに資金調達で最も苦しむポイントになる、保証人と担保を用意する必要がありません。公庫融資は無担保無保証で借入を行えるため、家族や友人を巻き込まなくて済むのもメリットです。
専門家が事務手続きなどを代行してくれるサポートもあるので、必要な方は検討してみましょう。
銀行等の民間金融機関から融資を受けることが難しくても、公庫融資であれば融資を受けられるケースも多いです。
日本政策金融公庫は、元々中小企業や個人事業者への融資を目的に設立されました。
そのため、これから開業を考えている人にとって強い味方になります。金利が低いのも嬉しいポイントです。
自己資金だけの開業や、金利が高い金融機関から融資を受けて開業するよりも、公庫融資を利用する方が圧倒的に負担が少なくなります。
公庫融資の中に中小企業経営力強化資金というものがあり、その名の通り中小企業の味方をしてくれる制度です。別に、新創業融資制度というものもありますが、それより金利が低くなっています。
中小企業経営力強化資金のメリットは、開業準備を行う多忙な経営者のことを考慮しているため、一度も金融機関に足を運ばずに融資を受けられる点です。
認定経営革新等支援機関の専門家が、手続きを代行してくれるためです。
さらに、融資面談の際に専門家の同席をお願いして、フォローしてくれる場合もあります。
もちろん、銀行からも融資を受けられます。日本政策金融公庫に貸し渋りの傾向がある場合は、銀行で融資を考えるケースも多いでしょう。
本章では、店舗開業時に銀行から融資を受ける際のポイントを6つ紹介します。
- 地方銀行や信用金庫の制度融資を活用する
- 自己資金と必要な融資を把握する
- 自己資金はなるべく多く用意する
- 充実した事業計画書を添える
- 自分の経験年数を伝える
- 個人信用情報をクリーンにする
それでは、詳しく見ていきましょう。
地方銀行や信用金庫には、保証協会付制度融資というものがあります。多くの業界で利用されている制度なので、聞いたことがある方も多いでしょう。しかし、この制度には落とし穴があります。
保証協会付制度融資は、融資までのスピードが遅く、開業に利用する場合は注意が必要です。必要な書類を準備する手間がかかり、審査結果が出るまでに2か月かかる場合もあります。
地方銀行や信用金庫の融資を考えている方は、審査にかかる期間をしっかりと覚えておきましょう。
銀行の場合は、自己資金も去ることながら、重視されるのは事業計画です。以下の観点から、実現可能な売上目標を設定しましょう。
そして、売上目標の7~8割で、設備投資や原価・家賃・人件費などの諸経費を支払えることを示し、返済の収支計画を明確にしてください。
売上目標が年々アップして、なおかつ売上目標の7~8割で成立する返済計画を示すのがポイントです。そこが、銀行が融資の可否を判断する基準になっているようです。
現実的に目標が100%達成することは少ないので、100%で返済計画を考えていると、なかなか融資の決裁がおりません。細かい融資条件などは、こちらの全国銀行協会のホームページに載っています。
現役の銀行員の方が運営しているこちらのサイトも、融資関連の情報を網羅しており、Q&Aも充実しているので参考になるでしょう。
店舗の開業には、自己資金をどれだけ用意できるかが大切です。自己資金は自分で用意したお金はもちろん、親戚や友人から援助してもらう資金も含まれます。
自己資金が多いほど銀行からの借入額は減り、返済額も少なくなります。返済額が少なければ完済の見込みも高まりますし、多くの自己資金を用意したことが信用にもつながるでしょう。
こういった理由で銀行も融資を快諾しやすくなり、スムーズに融資が下りるようになります。
ただ融資の申込用紙に記入するだけでは、融資を受けられる可能性は限りなく低いです。
返済計画まできちんと記載された事業計画書を作成し、一緒に提出するのが重要です。
事業計画書には、経営者としての理念や自己紹介なども記載し、開業する店舗のコンセプトや方針も記載しましょう。考えているメニューや金額、店舗に対する熱意も伝えたいです。
融資担当者はただ数字を見ているのではなく、開業する方の熱意や人柄を見るとともに、計画の実現性や具体性を見ています。
本番での武器に変えられるように、事前にしっかりと準備しましょう。
事業計画が大切なのは、公庫でも民間金融機関でも同じです。融資の申込用紙に記入するだけでなく、必ず返済計画まで盛り込んだ事業計画書を添えましょう。
上記を簡単にまとめた「お店のプロフィール」を渡せば、融資の決裁が有利になることは間違いありません。
売上目標や返済計画を示すことも重要ですが、融資担当者は何よりあなたの人柄や情熱を見ているのです。
銀行融資では、今まで経験を積んできた年数も大切です。
ベテランであればあるほど、信用につながります。特に、美容師のような技術が必要な職業であればなおさらです。
接客や技術はもちろん、経営にいかせる経験があれば評価がプラスになります。
金銭管理やスケジュール管理など、さまざまな経験がいかせるので、独立前から少しでも評価につながる経験をしておきましょう。
経営者であれば、個人信用情報がクリーンな状態でなければなりません。
個人信用情報がクリーンである条件は、過去5年以内に債務整理を行っていないことや、2年以内に消費者金融から借入をしていないことなどさまざまです。
公共料金の支払いに滞納がないか、税金や年金の支払いに滞納がないかなどもポイントになり、金銭の信用問題はシビアになっています。
多額のお金を借りようとしているわけですから、返済能力や責任感が無いと見なされてしまえば、当然融資してもらえません。
お金の管理や責任感は、経営者として大切な要素です。
もし、心当たりがあれば、すぐに融資を申し込まず、まず個人信用情報をきれいにして、少し時間を置いてから融資を申し込むようにしましょう。
開業したいと思ってもすぐにできないのが、経営の難しいところです。この機会に一度自分の状況を確認してみましょう。
最後に、店舗開業で必要な資金や融資に関するよくある質問を6つ紹介します。
- 公庫融資の審査に通らない人も多い?
- 公庫融資と銀行融資はどちらが良い?
- 飲食店は自己資金なしでも開業できる?
- 100万あれば飲食店は開業できる?
- 飲食店の開業時に使用できる助成金と補助金はある?
- 小さい店舗を開業するときの資金はどれくらい?
それでは、最後までお読みください。
実際は、公庫融資の審査を通らない人もかなり多い印象です。その明暗を分けるポイントは、きちんと事前準備をしておくかどうかにかかっています。
開業するわけなので、明確な事業計画書を準備し、どれだけの熱意があるかをきちんと伝えましょう。口答だけでなく、事業計画書を持参し、細かく説明することで信用してもらえます。
公庫融資は元々国民の税金なので、熱意がない人や何となく開業したいという人に、簡単に貸すわけにはいきません。
銀行の融資は、独立開業したばかりの方やこれから開業する方にとっては厳しいです。これまでの経歴や勤務経験によっては融資を受けられる可能性もありますが、可能性はかなり低くなります。
それに対して公庫融資は、元々の設立目的が中小企業や個人事業の支援なので、独立開業したばかりの方やこれから開業する方でも融資が受けやすいです。
美容師は独立して一人前という考えも強いですから、開業資金を調達しやすい公庫融資は助かります。
飲食店は、自己資金がなくても融資を活用すれば開業は可能です。しかし、自己資金なしでは審査が非常に厳しくなるため、一定の自己資金を用意するのが現実的になります。
基本的には、開業資金の3割程度を自己資金で準備するようにしましょう。自己資金は、金融機関が「事業への本気度」や「返済能力」を判断するための基準になります。
そして、自己資金なしでの開業はリスクもあります。
開業後にすぐ売上が安定することは珍しいため、運転資金が不足し、経営が厳しくなる可能性を考慮しましょう。
自己資金が用意できない場合は、焦らずにお金を貯める準備期間と考えてください。
開業の形態を工夫すれば、100万円の予算内でも可能性はあります。
具体的には、間借り営業です。間借り営業とは、既存の飲食店の空き時間や休日を利用して、自分のメニューを提供する方法になります。
そうすれば、物件取得費や内装工事費を大幅にカットできるでしょう。これなら、食材や調理器具の費用に予算を集中できるため、100万円でも開業できるかもしれません。
また、キッチンカーを活用するのも一つの選択肢です。店舗を持たずに営業できるため、物件取得費や内装費が不要になります。
キッチンカー自体の購入費用はかかりますが、中古車を活用したり、レンタルサービスを利用すれば、比較的低コストでの開業が可能です。
飲食店を開業する際は、助成金や補助金を活用すれば資金の負担を軽減できます。
これらの制度は、国や自治体、各種団体が提供しており、返済不要の資金として活用できる点が大きなメリットです。
ただし、助成金や補助金は申請期限がある上、審査が必要です。
計画書の提出が求められる場合が多いため、早めに準備しましょう。開業資金を少しでも抑えたいなら、活用できる制度をチェックし、適切なタイミングで申請するのを忘れないようにしてください。
小規模な店舗を開業する場合でも、一定の資金は必要です。開業資金の相場は業種や立地によって異なりますが、500~1,000万円が目安になります。
しかし、居抜き物件を利用すれば設備投資を抑えられるため、300万円程度で開業できるかもしれません。
ただし、宣伝費や運転資金を考慮することも大切です。特に開業初期は売上が安定しないことが多いため、最低でも3~6か月分の運転資金を確保しておくと安心です。
ここまでは、店舗の開業資金を確保するために重要な、公庫融資や銀行融資を受けるコツについて解説してきました。
こちらの記事で、公庫や銀行から融資を受けるコツを知り、それぞれの融資のメリット・デメリットも学べたと思います。
こちらの情報を参考にして、理想のお店を開業されることを願っています。
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店舗の物件探しをする時に気になるのは、「どうやって自分に合った物件を探せばいいのか?どんな物件が適しているのか?」ということではないでしょうか?
この記事を最後までお読みいただくことで、店舗の物件探しで失敗しないためのポイントを学べます。
当サイトは、2010年から数多くの店舗を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
結論から言えば、開業する業種や候補となる物件の状態によって、物件探しで注意するポイントは全く変わってきます。
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店舗物件を探す際には、事前の準備や判断基準が重要です。立地やコストだけでなく、ターゲット層や市場のニーズをしっかり分析し、後悔のない物件選びを行いましょう。
店舗物件を探すコツは、画像にもある通りさまざま存在します。その中でも、厳選して知っておくべきポイントを6つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
開業したい場所を明確にする マーケティング調査を行う 自分の中の最低限を決める 元付け業者と客付け業者を知る 不動産屋の担当者も吟味する 物件をチェックする方法を知る
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
店舗を開業する際に、物件については深く考えず、「知人から良い物件があると紹介されたから」「周囲の雰囲気が好きだから」という理由で物件を選ぶケースも意外と多いものです。
しかし、本当にそれで成功するのでしょうか?その物件は本当に良い選択なのでしょうか??
確かに物件を紹介した方から見れば、良い物件なのかもしれません。しかし、開業希望者にとっては、必ずしも理想的な物件とは限らないことも少なくありません。
たとえ紹介してくれた相手が、その土地に詳しいプロの方であったとしても、店舗を営業して上手くいくかは別の話です。時間と手間をかけて自分で探した物件こそ、不満が少なく、後悔のない物件となるでしょう。
マーケティング調査には、周辺の競合店の調査や集客数の予測などが含まれます。
人通りも多く、狙っているターゲット層も多いが、周囲を見ると大手の競合店が多いようなケースは非常に危険です。激戦区だからこそ自分のお店で頑張りたいという方も多いですが、できるだけ大手と勝負するのは避けましょう。
自ら潰し合いに参加してしまうと、周囲の人々は最初こそ物珍しさで来店してくださるかもしれませんが、やはり大手の安心感は強力な競争相手となります。
競合店を事前にリサーチし、勝算があるかを見極めることは、店舗選びの重要なポイントです。
特に飲食店は人気が高いので、開業を目指す人は多くいます。だからこそ失敗する方も多いため、リサーチや勉強でライバルと差をつけて、少しでも成功の可能性を高めましょう。
スケルトン物件を探す場合でも、居抜き物件を探す場合でも、自分の中のボーダーラインは決めておきましょう。
ボーダーラインを決めることで、自分の理想とするイメージが明確になります。だいたいこういう立地で、坪数もこれくらいあれば良い、駅からも近いとうれしいなど、アバウトな基準はやめましょう。
たとえば、希望する立地を○○エリア内とし、駅から徒歩5分以内、坪数は15坪前後、スケルトン物件というように細かく条件を決めておくと、物件選びがスムーズになります。自分の中で基準を決めておけば、条件に近い物件が見つかった際に、スムーズに判断できるようになります。
もちろん、完璧に希望と一致する物件を追い求めていては、なかなか開業することができません。どの条件を優先し、どこまで柔軟に対応できるのかも整理しながら、理想の物件を探していきましょう。
不動産取引の依頼をお客様から直接受けている仲介業者が元付け業者で、不動産売買に応じるお客様を見つけてくる仲介業者が客付け業者です。簡単にまとめると以下の通りです。
客付け業者は、広範囲の物件情報を豊富に持っています。都市部の不動産会社の多くは、客付け業者として活動しています。
元付け業者は、大家さんと密接な関係があり、不動産の多くを自社物件として管理しています。地域密着型なので物件にも詳しく、入居後も責任を持って対応してくれるというメリットがあります。
物件を探す際は、不動産会社の担当者選びも重要なポイントです。
どんなに条件の良い物件を見つけても、担当者の対応が悪ければ、契約がスムーズに進まなかったり、適切なアドバイスを受けられなかったりする可能性があります。
たとえば、担当者の価値観が合わなかったり、対応が雑だったりすると、必要な情報を十分に得られず、後々トラブルにつながることもあるでしょう。
一方で、信頼できる担当者に出会えれば、物件選びのアドバイスや契約のサポートをしっかり受けられ、安心して進めることができます。
店舗の開業は人生の大きな決断なので、物件だけでなく、誰と進めるかも慎重に選び、信頼できる担当者を見極めることを忘れないようにしましょう。
物件探しで失敗しないためのチェック方法は、業種や業態にその物件がマッチしているかを確認することです。
たとえば、飲食店であれば、厨房機器や看板をどこに設置できるのか、どこまで工事で手を加えて良いのかなど、不動産屋に確認しておく必要があります。
店舗の物件を選ぶ時には、一般的に立地条件にばかり目が行きがちですが、大家さん(物件オーナー)に工事などの許容範囲を確認して、了承を得てから契約することが大切です。
書面にある賃貸条件だけを見るのではなく、あらかじめ内装業者と共に現地に訪れて、細かい部分まで確認しておくと良いでしょう。
店舗物件を探す方法はいくつか存在します。1つの手段にこだわらず、複数の方法を組み合わせることで、希望に合った物件を見つけやすくなるでしょう。
具体的な方法は以下の通りです。
出店したいエリアのテナントに強い不動産会社を回る 実際に店舗物件に行ってみる インターネット情報も活用する 自治体や商工会議所に問い合わせる
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
店舗物件を探す際は、出店を希望するエリアに強い不動産会社を活用するのが効果的です。
一般的な住宅向け不動産会社よりも、テナント専門の業者の方が、希望に合った物件を提案してくれる可能性が高くなります。
また、未公開物件を扱っているケースもあるため、直接訪問して相談すると良いでしょう。
さらに、担当者に自分の希望条件をしっかり伝えておくことで、新しい物件情報が出た際に優先的に紹介してもらえる可能性もあります。
不動産会社を利用する際は、公開されている物件だけでなく、未公開の物件を検討することもポイントです。
一般的に不動産会社は、空き店舗の情報を公開し、テナントを募集しますが、営業中のテナントがある場合、空き店舗として一般公開されず、未公開物件として扱われます。
営業中のテナントに配慮して未公開とする場合や、不動産会社が次のテナントを直接募集するために未公開としているケースもあります。
不動産会社に相談する中で、条件が合えば未公開物件の情報を得られることもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
店舗を開業する場合は、不動産屋を訪れて物件情報を収集すると思いますが、絶対に物件の現地にも足を運んでください。
提示された物件情報だけで判断するのは非常にリスクが高く、実際に店舗物件を訪れてみるとイメージと違うというのも珍しい話ではないのです。
都会でも地方でも同じですが、いくつも階層がある店舗ではないから物件を見なくても大丈夫というような考えも捨てましょう。
安価な賃料で借りた2階以上の店舗でも、1階の路面店と同等以上の利益を上げているケースも少なくありません。こうしたお店の経営者は、必ず現地に足を運んでいるということを覚えておいてください。
地域の不動産会社の最大の利点は、そのエリアに詳しく、オーナーともコネクションがあることです。こうした強みがあるからこそ、街の不動産屋を訪れる方も多いのですが、選択肢は大いにこしたことはありません。
インターネットを利用すれば、複数の物件情報をまとめて閲覧することができ、物件の下見の回数も減ります。会員登録制のサイトも利便性が良く、新規に登録された物件の情報をいち早く知ることができます。
開業したい地域が遠くて、なかなか現地へ足を運べないから下見の回数を減らしたいと考える方は、インターネットを積極的に活用すると良いでしょう。
多くの自治体では、地域活性化の一環として空き店舗対策を進めており、「空き店舗バンク」などの制度を設けていることがあります。
これは、自治体が地域の空き店舗情報を集約し、出店希望者に紹介する仕組みです。
場合によっては、家賃補助や改装費の助成金といった支援制度が用意されていることもあり、初期費用を抑えながら出店を進められる可能性があります。
また、商工会議所や商店街振興組合なども、地域の商業活性化を目的に空き店舗情報を保有していることが多く、相談することで物件情報だけでなく、地域の商業環境や消費者ニーズに関する貴重なデータを得られるかもしれません。
特に地方都市や商店街への出店を検討している場合は、自治体の商工振興課や経済課、まちづくり課などに問い合わせてみると、有益な情報が得られる可能性が高まります。
店舗物件を選ぶ際には、立地や賃料だけでなく、物件の状態や内装工事のしやすさも重要なポイントです。
特に、開業後のコストを抑え、スムーズに事業をスタートさせるためには、内装業者の視点で物件をチェックすることが不可欠です。
ここでは、内装業者から見た本当に良い物件の条件について解説します。
内装業者が考える良い物件と、一般の方が考える良い物件とは違います。内装業者から見た良い物件とは、設備が整っていて、設備工事が少なくて済む物件です。
設備が整っている物件ほど、電気・ガス・水道・空調・排気などの設備工事も少なくて済むため、全体の内装工事の費用も安くなります。設備工事にかかる費用が少なくなれば、その分を内装のデザイン費用に回すこともできます。
店舗物件を契約する前に、必ずチェックしておくべきインフラに関する以下4つのポイントがあります。
これらを事前に確認しておかないと、契約後に多額の追加工事費用が発生したり、営業に支障をきたしたりする恐れがあります。
電気 ガス 水道 ダクト(給排気)
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
電気容量が足りなければ、東京電力などに配線の引き換え工事を頼みます。今は地下配線が多く、地下配線だと工事に1か月半くらいかかるため、お金も時間もかかります。
また、マンションの1・2階に飲食店が入る場合などは、マンション全体の電気容量の上限が決まっているため、大きな電力を使う業種は入れないこともあります。管理組合の承認を取る必要がある場合もあり、マンションのテナントは準備に時間がかかります。
焼肉屋や鉄板焼き店などの熱が多く出る業態は、エアコンの台数が多く必要になります。動力を使う電気の容量が足りず、物件契約後に出店できないと分かるケースもあるため注意が必要です。
ガス管が家庭用の細い規格で、店舗営業に十分な供給ができない場合、道路を掘り返してガス管を入れ直す工事をすることになります。
申請から工事完了までに約1か月かかるため、費用と時間の両方が必要になります。特にガスを多く使用する飲食店は、ガス容量に注意しておく必要があります。
マンションに入るテナントの場合は、水道管の引き込みの太さが決まっているので、出店できない業種が出てきます。
飲食店用の物件であれば、水道に関して問題が出ることは少ないですが、「オフィス仕様の物件だが、飲食店も可」として、募集している物件の場合には注意が必要です。
ダクト(給排気)は、壁面に穴を開けられるか、ダクトを屋上まで上げる必要があるか、消臭装置を付ける必要があるなど、事前に検討が必要です。
窓があれば、窓の部分を潰してダクトを出すこともできますが、その場合、消防法により排煙設備が必要になる物件もあります。「店舗に対しての開口面積がどれくらいあるか」という数値を満たさなければなりません。
適切な排煙が確保できない場合、店全体を不燃仕様にして、認定の通っているものだけで作らなければならなくなりますので、内装工事の費用が大幅に上がります。
店舗物件の契約が完了したら、次に取り組むべきなのが内装工事です。そこで今回は、内装工事費用を節約するための4つの具体的な方法をご紹介します。
相見積もりを取得する 居抜き物件に的を絞る 自分でできる箇所はDIYする 坪単価の違いをチェックする
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
内装工事の費用を抑えるには、複数の業者から見積もりを取ることが欠かせません。
同じ工事内容でも業者によって料金が大きく異なるため、最低でも3社以上の見積もりを比較し、適正価格を見極めることが大切です。
特に、工事の内容、追加費用の有無、納期などを細かくチェックし、コストとサービスのバランスが取れた業者を選ぶのがポイントです。
また、相見積もりを取ることで業者間の競争意識が高まり、値引き交渉の材料としても活用できます。無駄なコストを削減しながら、納得のいく条件で工事を進めましょう。
手数料ゼロ/しつこい営業は一切なし
まず、店舗の開業にあたり、内装や設備についてあまりこだわりが無く、ある程度は柔軟に考えられる場合は、居抜き物件に的を絞って探すことが工事費用を安く抑えるポイントです。
居抜き物件とは、以前に入っていたテナントが退去する際に、内装や設備をそのまま残しているお店のことで、そのままでもすぐに開業できる状態ですので、必要が無ければ工事を一切行わずに営業することもできます。
お店により何が残されているかは物件によりますが、厨房機器やエアコンから、椅子やテーブルなども残っている場合であれば、故障した箇所を修理し、看板を変えるだけでもオープンできます。
特に資金がかかる部分のため、それらの設備が残っていれば費用を大幅に節約できます。
また、居抜き物件とはいかないまでも、スケルトンのように全ての工事が必要ではなく、エアコンやトイレなどの一部が残っている場合、その分工事費用を抑えられます。
居抜き物件とは違い、一部の内装が残った店舗の場合は必要な工事も様々ありますが、ご自身でできる箇所はDIYして補修するのも良いでしょう。
たとえば、クロスの貼り方ひとつにしても、DIYのやり方について解説している動画サイトはたくさんあります。ポイントさえ押さえれば、未経験者でも対応できる作業が多いです。
その一方で、どうしても職人の技術が必要になる補修もありますので、自分で無理な部分にはお金をかけながら、削れるところを節約していきましょう。
続いて、少しでも店舗の内装工事費用を安くするためのポイントは、坪単価(1坪あたりの工事費用)をチェックすることです。
必ず複数の業者から相見積もりを取って、各業者のおおよその坪単価を計算して、判断の目安にしてみましょう。
ただ工事の坪単価については、全く同じ工事でも地域によって異なり、繁華街やビルの中など場所によって単価が変わることがあります。
ここまで、店舗物件探しで失敗を防ぐためのポイントや、契約前に押さえておくべき重要な点について解説してきました。
この記事を通じて、物件選びの基準や契約時の注意点、チェックすべきポイントが明確になったのではないでしょうか。今回の情報を参考にしながら、自分にぴったりの物件を見つけ、理想の店舗を実現させてください。
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