クリニック・病院の設備工事費用を徹底解説!3つの注意点と費用を抑える方法
クリニック・病院を開業する時に気になるのは、「店舗の設備工事にかかる費用は?注意する点はあるか?」ということではないでしょうか?
クリニック・病院の設備工事は新装か改装かによって、かかる費用と注意点は全く変わってきます。本記事では、クリニック・病院の設備工事費用と注意点、費用を抑える方法を解説します。
当サイトは、2010年から数多くのクリニック・病院を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績があるため、ぜひ参考にしてください。
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目次
クリニック・病院の各設備工事にかかる費用とは?
クリニック・病院の各設備工事にかかる費用は、以下の通りです。
- クリニック・病院の「電気工事」の費用
- クリニック・病院の「ガス工事」の費用
- クリニック・病院の「水道工事」の費用
- クリニック・病院の「空調工事(エアコン工事)」の費用
- クリニック・病院の「排気工事(ダクト工事)」の費用
それぞれ詳しく説明します。
クリニック・病院の「電気工事」の費用
クリニック・病院の「電気工事」は、造作が何もないスケルトンの場合、コンセントと照明器具の配線、エアコンなどの動力の配線工事となります。
内科クリニックや心療内科、皮膚科医院など、高額な医療機器を扱わない業種であれば、電気容量が足りないことはほとんどなく、電気容量を増やすための工事はほとんど必要ありません。
幹線引き換え工事がなければ、20坪くらいのクリニック・病院の「電気工事」は、照明器具を除いて30万円~40万円くらいです。居抜き物件であれば、照明器具を取り替える程度で済むため20万円くらいです。
逆に、歯科医院や整形外科、美容クリニックなど、高額な医療機器を扱う業種では、機器に伴う電気工事が必要となるため、上記より費用が多くかかるケースもあります。
クリニック・病院の「ガス工事」の費用
クリニック・病院の「ガス工事」は、通常の都市ガスが入っていれば基本的に配管工事だけのため、20坪くらいの物件で10万円くらいです。
給湯器などの機器は、ガスの配管免許を持っている人しか取り付けができないため、ガス屋さんに取り付けてもらうと良いでしょう。排気の出し方などの規制も多いため、ガス屋さんに取り付けてもらうのがベストです。
居抜き物件であれば、器具の付け替えや、位置的に配管を伸ばしたりする程度の工事のため3万円~5万円です。
クリニック・病院の「水道工事」の費用
クリニック・病院の「水道工事」は、トイレもシンクも何もないスケルトン状態なら、20坪くらいの物件で25万円~30万円くらいです。
クリニック・病院の場合、基本的に保健所の指定などはありませんが、地方自治体によっては手洗いを付けるなどの指定がある場合もあります。必ず、事前に地方自治体の保健所に確認するようにしましょう。
水道管の太さが20ミリあれば、オフィス用の物件でも水道管の太さを変える必要はありません。居抜き物件の場合、元の配管に高圧洗浄をかけるだけなので、15万円くらいで済みます。
クリニック・病院の「空調工事(エアコン工事)」の費用
クリニック・病院の「空調工事(エアコン工事)」は、室外機をどこに置くかによって大きく変わります。室外機を普通に床面に置けるなら、20坪くらいのクリニック・病院だと6馬力~8馬力程度なので、1台で80万円~120万円くらいです。
ただし、10階建てのビルで、クレーンで屋上に室外機を持っていかなければならない場合は、設置費用が大幅にアップします。
そのような場合、室外機とエアコン本体の距離が離れるため、エアコンの馬力数を上げなければエアコンがきかなくなることで、エアコン本体の価格も高くなり、エアコン自体の価格もアップします。
居抜き物件であれば、本体と室外機をばらしてオーバーホールするだけなので、1台に対して12万円くらいです。
クリニック・病院の「排気工事(ダクト工事)」の費用
クリニック・病院の「排気工事(ダクト工事)」は、飲食店のように臭いや煙が出ないため、消臭装置を付けたり、ダクトを屋上まで持っていったりする必要がありません。
そのまま壁から排気して、店内の換気扇2箇所ぐらい、トイレの換気扇、給排気の工事を入れて、20坪くらいの物件で20万円~25万円くらいです。
同業種の居抜き物件であれば、ダクトなどを少し清掃するくらいで良いため、ダクト工事をしなくても済みます。ですから同業種の居抜き物件であれば、ダクト工事にかかる費用は0円です。
クリニック・病院の設備工事に関する注意点
クリニック・病院の設備工事に関する3つの注意点を紹介します。
- 法律にのっとっているかどうか確認しておく
- 使いやすさを重視した動線設計になっているかどうか確認しておく
- 電気容量を多めに設定しておく
事前に注意点を知ることで、設備工事をスムーズに進められます。それぞれ詳しく説明していくので、ぜひ参考にしてください。
法律にのっとっているかどうか確認しておく
クリニックや病院の設備工事の施工には、関連する法律に従う必要があります。関連する主な法律は以下の3つです。
- 建築基準法
- 消防法
- 医療法
建築基準法は、建築物の構造、敷地、建築設備に関する最低基準を定めた法律で、クリニックや病院を建設、改修する場合は、これらの基準を遵守する必要があります。
消防法は、火災予防や消防設備に関する法律です。クリニックや病院で使用する消火器や避難誘導灯が関係します。
医療法とは、医療提供体制に関する法律で、適切な医療を提供するために施設の設計や配置について、一定の基準が定められています。
それぞれ、クリニックや病院の設備工事を施工する際に関係する法律のため、しっかりと理解しておきましょう。
使いやすさを重視した動線設計になっているかどうか確認しておく
使いやすさを重視した動線設計になっているかどうかの確認も大切です。患者さんはもちろん、スタッフが動きやすいよう、動線設計ができているかどうか確認しましょう。
また、既存の給排水溝を利用する場合、レイアウトに制約が生じやすいため、事前に確認が必要となります。とくにトイレの排水管は長さに制限があり、配管設備の追加工事が必要になる場合もある点を覚えておきましょう。
電気容量を多めに設定しておく
クリニックや病院は多くの医療機器を使用するため、電気容量の計算が少し大変になる場合が多いです。
事前調査が必須であり、導入予定の医療機器にエアコンや照明機器などの容量も含めたうえで、電気容量を計算します。くわえて、将来的な機器導入計画も盛り込んだうえで、電気容量を少し多めに設定しておきましょう。
計算する際は、各機器のカタログ値をもとに計算する形が一般的です。
クリニック・病院の設備工事費用を抑える方法
クリニック・病院の設備工事費用を抑える方法を紹介します。
- 汎用性のある設備を選ぶ
- 相見積もりをとる
設備工事で少しでも費用を抑えたいと考えている方は、参考にしてください。
汎用性のある設備を選ぶ
汎用性のある設備を選ぶことで費用を抑えられます。汎用性が高い設備は、初期費用だけなく、メンテナンス等の維持費も低減可能です。
とくに空調機器や照明器具などは、一般的なもので用途を満たせるため、積極的に汎用性のあるものを採用しましょう。
また、将来的な設備変更も考えつつ、変更しやすいものを選ぶのもおすすめです。診察内容や機器の更新にも柔軟に対応できる機器であれば、長期的なコスト低減につながります。
相見積もりをとる
設備工事費用を抑えるには、複数の業者から見積もりを出してもらうのがおすすめです。工事費用は各業者によって差があるため、相見積もりをとって、費用を比較したうえで業者を選ぶとよいでしょう。
ただし、単に価格が安い業者ではなく、工事期間や業者の信頼性も考慮して、依頼する業者を選ぶのが大切です。
クリニック・病院の設備工事に関するよくある質問
クリニック・病院の設備工事に関するよくある質問を2つ紹介します。
- プロパンガスは避けるべきですか?
- 新装か居抜きか、どちらがよいのですか?
それぞれ詳しくみていきましょう。
プロパンガスは避けるべきですか?
プロパンガスは、ガスの利用料金が高いため、避けようとする人が多いですが、本当に高いのでしょうか?
実はプロパンガスには、都市ガスのように設定された定価がありません。たとえば、プロパンガス大手のレモンガスは比較的料金が安く、それ以外のプロパンガス屋さんは、地域によって価格が違いますが料金は高めです。
プロパンガスは業者が価格を決められるので、最初の契約の時に料金を高めに言ってくる業者もいます。プロパンガスの利用料金に相場はなく、ガスの使用量によって料金は変わってきます。
一概に都市ガスとどちらがいいか判断するのは難しいのですが、プロパンガスの利用料金は都市ガスの1.5~2倍くらいかかります。もしプロパンガスを使用するなら、何社か相見積もりを取ってみましょう。
ただし、プロパンガスを選択する理由は2つしかありません。元々都市ガスがないか、都市ガスでは容量が増やせない場合のどちらかです。
プロパンガスのメリットは、最初の工事代金が安いことで、タダで工事をやってくれるところもあります。積極的にプロパンガスを選ぶ理由はありませんが、工事代金がないためにプロパンガスを選ぶ方もいます。
新装か居抜きか、どちらがよいのですか?
いかに設備工事に費用をかけずにオープンするかを考えれば、居抜き物件は確実に安くなります。しかしトイレや水回りの位置、設備の位置を変更すると、新たに設備工事が必要になり、かえって工事費用が高くなる場合もあります。
スケルトンから設備工事を一式行う場合は、最低でも150万円~200万円くらいはかかります。これが居抜き物件で業種が変わらなければ、50万円~80万円くらいです。
ただ、最後に改めて強調しておきたいことは、新装にするか居抜きにするかは、コンセプト次第ということです。コンセプトにマッチするのであれば居抜き物件でも構いませんし、マッチしなければ新装にするしかないでしょう。
内装デザイン事例・見積もり提案事例
当サイトの加盟業者様が施工した内装デザイン事例です。以下のリンクから、クリニック・病院・歯科医院・整骨院の内装デザイン事例をご覧いただけます。
クリニック・病院以外の設備工事費用
クリニック・病院以外の設備工事費用については、以下のページをご覧ください。
まとめ|クリニック・病院の設備工事をする場合は費用を確認しよう
本記事では、クリニック・病院を開業する際の設備工事費用の目安や注意点、費用を抑える方法を解説しました。
クリニック・病院の設備工事を行う際は、以下の3つに注意が必要です。
- 法律にのっとっているかどうか確認しておく
- 使いやすさを重視した動線設計になっているかどうか確認しておく
- 電気容量を多めに設定しておく
また、設備工事費用をできるだけ抑えたいと考えているなら、複数業者から見積もりをとるのがおすすめです。相見積もりをとると、工事費の価格相場が分かるため、高額な業者への依頼を避けられます。
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