内装工事とは?店舗内装工事の流れや4業種の費用相場、安くするコツを解説
目次
店舗の内装工事を行う際には、業者に関することや費用の相場など、気になることは色々ありますよね。ここでは、依頼する内装業者の選び方、費用の相場をお伝えします。ぜひ、工事を行う際の参考にしてください。
今すぐに店舗の内装工事を検討している場合は、複数社に見積もりを素早く依頼するのがおすすめです。しかし、1社ずつ問い合わせて見積もりを取るのは、時間と手間がかかります。
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店舗の内装工事とは?
内装工事とは、建物内の設備・装飾の施工を指します。具体的には軽鉄工事やクロス工事、塗装工事、木製建具工事などが該当します。店舗の場合は、設備工事までを含んだ内容を内装工事ということもあります。
内装工事と建築工事の違いは?
内装工事と建築工事との違いは、建物をゼロから建てるか、建てないか、その点に違いがあります。内装工事の場合は、ビルや商業施設などの建築物の内部を工事します。また、建築工事と内装工事は工事業者も異なることが多いので、混同しないようにしましょう。
基本的な内装工事の7項目を徹底解説!
本章では、内装工事の基本的な施工内容を7個解説します。
- 軽鉄工事(鋼製下地組立)
- ボード工事(ボード張り)
- クロス工事(壁紙工事)
- 塗装工事
- 左官工事
- 床仕上げ工事
- 木製建具工事
工事業者がどのような施工を実施するか知ることで、内装工事の解像度を上げられるでしょう。
軽鉄工事(鋼製下地組立)
軽鉄工事とは、天井や床の下地材となる薄い鉄製の材料を用いた工事です。木材とは異なり、水や湿気に強く、燃えたりする心配もありません。現在の内装工事の現場では、鉄製の材料が多く使用されています。施工箇所としては、主に天井や壁の骨組みが挙げられます。
オフィス、店舗、商業施設などで、部屋を区切りたい場合に必要な施工です。防火基準を満たせる、工事期間を短縮できる、工事単価が安いなど、これらの観点から現在の建築物では軽鉄工事が主流になっています。
ボード工事(ボード張り)
ボード工事とは、天井やクロスの下地工事です。燃えない建材である石こうボードを、壁や天井に貼っていく作業になります。
クロスを貼る下地の板に関しては、その役割にも色々あります。主に、断熱・防音・耐火などの役割を担っていますが、最近ではボートの種類も多岐に渡っているため、建物の特性や用途により、適切な素材で施工が行われます。
クロス工事(壁紙工事)
クロス工事とは、内装工事の中でもあまりお金をかけることなく、内装の雰囲気をガラッと変えられる工事です。明るい内装をシックにしたり、落ち着いた内装を明るくしたり、壁紙を変えるだけで内装のイメージに変化をもたらせます。
壁紙の寿命は一般的に10年前後ですが、たとえ壁紙が汚れていない場合でも、10年経過していれば壁紙を張り替えることによって、内装をきれいな状態に保てます。
塗装工事
塗装工事とは、建築物の下地素材に塗装を行う工事です。塗料は、顔料、油類、合成樹脂、添加剤、溶剤などで構成されています。
見た目をきれいに整え、下錆び、腐り、ホコリの付着などを防ぐ効果もあり、機能性で見ても塗装は重要です。しかし、塗装工事は工事現場で行われるとは限らず、工場で予め製作された部材に塗装が行われる場合もあります。
左官工事
左官工事とは、工作物に壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維などを、こて塗り、吹付け、または貼り付ける工事です。一般的には、最終的な表面仕上げの塗り工事全般のことを指しています。
このうちのモルタル防水工事は、防水工事許可か左官工事許可でも施工が可能です。左官工事の代表的な工事例には、日本壁塗り、モルタル塗り、ブラスター塗り、サッシまわりのモルタル詰め、打ちっ放しコンクリート補修などが挙げられます。
床仕上げ工事
床仕上げ工事とは、住宅、ビル、公共施設、商業施設など、全建築物の天井仕上げ、壁張り、ふすま工事、畳工事などと同様に、建築工事の仕上がりを左右する重要な工程です。床仕上げ職人は、素材の異なる床材を使用して床を仕上げていきます。
工事の必要に応じて、高さや空気の通り道の確保など、適切な工事も行っていきます。このように、機能性と見た目の美しさを両立させる点も、床仕上げ工事が担っている役割です。
木製建具工事
木製建具工事とは、木製建具を取り付ける工事です。また建具とは、建築物の開口部に設けられる開閉機能を持つ仕切りのことです。主に、壁の開口部に取り付けられ、扉や窓として用いられます。木製建具には、ふすま、室内ドア、障子などがあります。
一般的な店舗の新築工事において、木製建具工事は、内装工事の後に仕上げの工程で行われる施工です。最近はデザイン性の高い建具も多くなっており、建具は店内のイメージを決める重要な要素でもあるため、建具にこだわる方が多くなっています。
内装工事の基本的な流れ
本章では、内装工事の基本的な流れを10個のSTEPに分けて紹介します。
- 内装工事の施工業者を選定する
- 内装工事の業者に問い合わせる
- 内装の要望を業者に伝える
- 業者が作成した図面やイメージ図を確認する
- 内装工事の業者と詳細を打ち合わせる
- 見積もりが提示されるため不明点が無いか確認する
- 内装工事の業者と契約を結ぶ
- 実際に内装工事の施工が始まる
- 内装工事が完了して引き渡しされる
- 不具合があればアフターケアで対応する
それでは、それぞれの流れを詳しく見ていきましょう。
STEP1:内装工事の施工業者を選定する
まずは、内装工事を依頼する施工業者を選びましょう。業者を選ぶ場合は、重視するポイントを事前に決めておく必要があります。内装工事の施工業者は、以下の3つから選ぶのが一般的です。
- 設計・デザイン会社:費用は高い傾向にあるが、デザイン力優れている
- 工務店:費用を抑えられるが、デザイン力にやや不安が残る
- 内装業者:費用と工期を抑えられる傾向にある
店舗内装のデザインにこだわりたい場合は、デザイン会社がおすすめです。反対に、デザインを重視せず費用を抑えたい場合は、工務店か内装業者を選びましょう。
STEP2:内装工事の業者に問い合わせる
次に、内装工事を依頼したい業者に問い合わせましょう。問い合わせは、会社ホームページの問い合わせフォームや電話から行えます。
予算が限られている場合や内装のイメージができている場合は、問い合わせの段階で伝えておくとスムーズです。
STEP3:内装の要望を業者に伝える
問い合わせ後に納得できる返信が来た場合は、さらに詳細な打ち合わせを実施します。すでに、物件が決まっている場合は、現地で建物を見ながら打ち合わせしましょう。
内装工事の業者には、店舗のコンセプトやターゲット層、予算を明確に伝えてください。他には、重視するポイントや完成までの希望日数なども伝えるのがおすすめです。
STEP4:業者が作成した図面やイメージを確認
次に、内装工事の業者が作成した図面やイメージパースを見て、要望どおりの内装が完成するのか確認しましょう。紙の図面だけではイメージしにくいため、できればCGパースを用意してもらうのがおすすめです。
図面やCGパースの完成には、約2週間の期間が必要になるため、想像を膨らませながら連絡を待ちましょう。
STEP5:内装工事の業者と詳細を打ち合わせる
図面やイメージ図を確認した後は、内装工事の業者から設計とデザインプランの提案がされます。どのような素材の材料が使用されるのか、必要なスペースは確保されているかなど、じっくりとさまざまな箇所に目を通してください。
設計やデザインプランの中で何か疑問点があれば、そのままにしないで必ず業者に確認しましょう。必要があれば修正を行い、イメージどおりになるまですり合わせを行います。
STEP6:提示された見積もりの不明点を確認
業者と打ち合わせた設計・デザインプランを参照して、見積もりが提示されます。見積もりは、何社か比べることで適正価格で実施されているか確認可能です。見積もりの段階で不明点があれば、施工開始前に担当者へ相談してください。
また、3〜5社に問い合わせて見積もりを取るのは、時間と労力がかかります。忙しい方は、下記ボタンから複数社の一括見積もりサービスを利用してみてください。
STEP7:内装工事の業者と契約を結ぶ
見積もりに納得できた場合は、内装工事の業者と契約を結びましょう。契約書は、内装工事の業者が用意する場合がほとんどです。支払い方法は、分割や一括が存在します。分割を希望の場合は、事前に業者へ確認するのがおすすめです。
また、契約書の内容で不明点が無いか、よく確認してからサインをしましょう。
STEP8:実際に内装工事の施工が始まる
内装工事の業者と契約を結んだあとは、いよいよ施工がスタートします。施工がスタートしたら、完成を待つのみです。
しかし、時間に余裕があればイメージどおりの内装に仕上がっているか、工期に遅れが生じていないかなど、自分の目で確認しに行きましょう。
STEP9:内装工事が完了して引き渡しされる
内装工事の施工が完了したら、物件の引き渡しが行われます。物件の引き渡しで重要なポイントは、完成検査です。時間をかけて何か修正箇所が無いか、必ず確認してください。
問題が無ければ、書類にサインをして引き渡し完了となります。工事着工から引き渡しまでにかかる期間は、内装工事の施工内容によるため一概にはいえません。
STEP10:不具合があればアフターケアを希望
おおよその施工業者は、アフターケアを実施しています。後に業者側のミスで修正が必要になった場合は、無償で対応してもらえるでしょう。
しかし、アフターケアの内容は、施工業者によって大幅に変化します。そのため、必ず契約前にアフターケアの内容を確認してください。
内装工事の施工に必要な期間とは?
内装工事の施工に必要な期間は、一般的に3〜6ヶ月といわれています。大幅な差がある理由は、設計・デザインプランの段階における修正内容の量や施工に必要な時間がそれぞれ違うためです。
内装業者を選定してから施工が始まるまでの期間は、2〜4ヶ月程度が目安です。内装工事自体は、1〜2ヶ月で完了してしまうことがほとんどでしょう。内装工事をいつまでに完成させたいのか逆算して、できるだけ早めに業者の選定を始めてください。
【4つの業種別】内装工事費用の相場はどれくらい?
本章では、内装工事にかかる費用相場を4つの業種に分けて解説します。
- 飲食店の内装工事費用の相場
- 美容室・サロンの内装工事費用の相場
- クリニック・病院の内装工事費用の相場
- オフィス・事務所の内装工事費用の相場
内装工事の費用は、業態によって大幅に変動するため、あくまで参考程度にしてください。
飲食店の内装工事費用の相場
飲食店の内装工事を行う場合、新装工事の坪単価は、30~50万円程度(厨房機器は別途)が相場となっています。改装工事の坪単価は、15~30万円程度(厨房機器は別途)が相場となります。
工事の内容 | 飲食店の坪単価 | (例)15坪の場合 |
---|---|---|
新装工事 | 30~50万円/1坪 | 450~750万円 |
改装工事 | 15~30万円/1坪 | 225~450万円 |
飲食店の内装工事で最も費用がかかるのは、厨房設備やそれに附帯する工事です。たとえば、業務用オーブンや大型の厨房機器を使用する場合は、その分の機材の費用や、それに附帯する電気・ガス・水道などの設備工事の費用がかかってきます。
焼肉屋でロースターテーブルやダクト工事に費用が掛かる場合や、レストランやベーカリーで大型の厨房機器を使用する場合、和食店や寿司屋で高級な木材を使用する場合には、坪単価が50万円を超えるケースもあります。
しかし、カフェやバーで家庭用の調理設備でも作れる料理を提供する場合や、居酒屋やラーメン屋で大型の厨房機器が必要ない場合には、坪単価が30万円前後に収まるケースが多いです。
美容室・サロンの内装工事費用の相場
美容室やサロンの内装工事を行う場合、新装工事の坪単価は、30~40万円程度(シャンプー台等の機器は別途)が相場となっています。改装工事の坪単価は、15~30万円程度(機器は別途)が相場となります。
工事の内容 | 美容室・サロンの坪単価 | (例)15坪の場合 |
---|---|---|
新装工事 | 30~40万円/1坪 | 450~600万円 |
改装工事 | 15~30万円/1坪 | 225~450万円 |
設置する什器や造作家具によっても坪単価は大きく上下しますし、内装を高級ブランドのような雰囲気に仕上げるとなると、坪単価が100万円程度かかるケースもあります。
どの程度の内装にするのか、あらかじめ予算を決めておくことが大切です。理想の店舗を作りたい気持ちはもちろん分かります。しかし、初めに予算から逆算して話を進めていく方が、最終的に納得のいく内装になる可能性が高いです。
クリニック・病院の内装工事費用の相場
クリニックや病院の内装工事を行う場合、新装工事の坪単価は、20~50万円程度(医療機器は別途)が相場となっています。改装工事の坪単価は、10~30万円程度(医療機器は別途)が相場となります。
工事の内容 | クリニック・病院の坪単価 | (例)15坪の場合 |
---|---|---|
新装工事 | 20~50万円/1坪 | 300~750万円 |
改装工事 | 10~30万円/1坪 | 150~450万円 |
クリニックや病院の場合は、その業態によって大きく坪単価が異なります。たとえば、歯科医院や整形外科、美容クリニックなどは、電気や水道などの設備工事に多くの費用が掛かるため、坪単価が50万円を超えるケースもあります。
しかし、内科や皮膚科などの大がかりな設備工事が必要ないクリニックは、坪単価が20~30万円程度(医療機器は別途)に収まるケースが多いです。例外としては、レントゲンやCTなどの専門機器が必要な場合は、それに伴って坪単価も上昇します。
また、整骨院や整体院は、オフィスと同程度の工事内容となるため、それほど大がかりな工事は必要ありません。そのため、通常のクリニックよりも工事費用が安く済み、坪単価が15~20万円程度に収まるケースが多いです。
オフィス・事務所の内装工事費用の相場
オフィスや事務所の内装工事を行う場合、新装工事の坪単価は、10~20万円程度(機器は別途)が相場となっています。改装工事の坪単価は、5~10万円程度(機器は別途)が相場となります。
工事の内容 | オフィス・事務所の坪単価 | (例)15坪の場合 |
---|---|---|
新装工事 | 10~20万円/1坪 | 150~300万円 |
改装工事 | 5~10万円/1坪 | 75~150万円 |
オフィスや事務所以外にも、一般的なスポーツジムやパーソナルジム、学習塾や英会話等のスクール、アパレルや雑貨屋なども同程度の坪単価が目安となり、新装工事の坪単価は10~20万円程度です。改装工事の坪単価は5~10万円程度となります。
オフィスやスポーツジムで更地に新しく建物を建設する場合や、スポーツジムでスイミングプールや特別なマシーンが必要な場合、アパレル系の雑貨屋で特注の什器が必要な場合には、坪単価が50万円を超えるケースもあります。
最後に、すべての業種に共通して、改装工事の場合の坪単価は10~30万円程度です。たとえば、居抜き物件かスケルトン物件かの違いによっても、工事金額は変わります。また、エアコンやトイレが付いている物件であれば、その分、工事費用を下げられます。
内装工事にかかる費用を少しでも安くするコツ
内装工事にかかる費用を少しでも安くするコツは、以下の2つです。
- DIYできる部分は自分で対応する
- 一括見積もりサービスを利用する
予算の都合でDIYしたいと考えている場合は、業者に相談するのがおすすめです。基本的に電気やガス・水道などの工事は、プロに任せましょう。DIYするのにおすすめなのは、椅子やテーブル設備の配置、壁や床の張り替えなどです。
また、個別の会社に見積もりを依頼するよりも、見積もり一括サービスを利用したほうが結果的に費用が安くなる可能性があります。一括見積もりサービスを利用することで、自ずと業者同士の価格競争が生まれるためです。
店舗の内装工事を考えている場合は、下記ボタンから一括見積もりサービスを利用してみましょう。必要事項を記入するだけで、見積もりからプラン提案まで、すべて無料で提案してくれます。
店舗内装の工事業者「3つのタイプ」
本章では、店舗内装の施工を実施する3つの工事業者の特徴をさらに詳しく解説します。
- 内装業者
- 工務店
- 設計・デザイン会社
価格重視の場合は、内装業者がおすすめです。反対に、デザインを重視したい場合は、設計・デザイン会社に依頼しましょう。
内装業者
店舗の内装工事は、主にデザイン・設計・施工という3つの要素に分けられます。内装業者の場合は、この3つの要素をすべて兼ね備えており、1つの業者で一括発注できる点が大きな特徴です。
デザイン・設計・施工のそれぞれを別業者に依頼すると、それぞれで費用がかかり、全体的な費用が膨らみやすい傾向にあります。そのため、すべてを1か所でまとめて行なえる内装業者は相談先としておすすめです。
内装業者に話をする際は、複数の内装業者から相見積もりを取れるため、料金や提案内容を比較しながら業者を選べます。
特に、店舗の内装工事を専門にする業者であれば、安心して工事を任せられます。デザインや設計も含めて1社のみで進めるため、複数の業者に依頼した場合のように話が噛み合わなくなる心配もなく、話が通じやすい点が大きなメリットです。
工務店
工務店は、店舗の内装工事を専門に行なう業者が含まれる場合もありますが、基本的には内装だけでなく、一般住宅の建設やリフォームなどを含め、幅広い工事を引き受ける業者を指しています。
工務店もデザイン・設計・施工を行えるため、1つの業者ですべてを一括発注できます。また内装業者と同様に、複数の工務店から相見積もりを取れるため、料金や提案内容を比較して、どこにお願いするかを検討しましょう。
ただし、工務店に依頼する場合に1つ懸念があるのは、店舗の内装工事に関してどれくらい経験があるかです。
このあたりは、事前に工務店のホームページを見たり、過去に施工した店舗の情報を聞いたりして確認しておきましょう。店舗の内装工事に関する施工件数が多く、経験が豊富な工務店であれば、相談先として選ぶ余地があります。
設計・デザイン会社
設計・デザイン会社は、基本的にはデザインや設計のみを担当するため、先にご紹介した内装業者や工務店とは、この点において大きな違いがあります。デザインの凝った内装にしたい場合や、過去の施工案件から好みのデザイナーを指名したい場合に選択します。
ただし、設計・デザイン会社を利用するうえで注意が必要なのは、気に入ったデザイナーを指名する場合は他と比較できないため、1つの設計会社でしか見積もりを取れない点です。
工事まで一括で受注する設計・デザイン会社もありますが、設計・デザインにしか対応していない会社も多いため、工事まで一括で受けてもらえるのか、工事が別になるのかを必ず確認しておきましょう。
設計・デザインと工事が別になる場合は、設計・デザイン会社に対して工事金額の10~15%の設計料が別途かかるため、全体としてかかる費用はかなり割高になります。
内装工事に関わる3つの会社
本章では、店舗の内装工事に関わる3つの会社を解説します。
- 設計・デザイン会社
- 施工管理会社
- 専門業者
内装工事には、さまざまな会社や職人が必要なことを知っておきましょう。
設計・デザイン会社
設計・デザイン会社の仕事は、主にデザイン設計業務と設計監理業務に分類できます。設計・デザイン業務では、依頼者の要望に沿いながらデザインやレイアウトを考えていき、最終的に図面に落とします。
設計・デザイン会社に内装工事の見積もりを頼むこともできますが、本来の役割ではないため、概算の数字を掴む程度にしか把握できません。詳細な見積もりが必要であれば、施工管理会社へ依頼するのが一番です。
施工管理会社
一般的に施工会社は、施工管理会社のことをいいます。施工管理会社は、設計書を元に内装工事に必要な人材や資材を集め、期限内までに工事を終わらせるのが仕事です。
資材の入手経路が豊富にあり、優秀な専門業者を抱えているので、現場でも工程管理能力が高いことが挙げられます。1500万円以上を扱える一般建設業許可と、4500万円以上を受注できる特定建設業許可を持っていることが多いです。
専門業者
専門業者は、実際に現場で内装工事を行う職人のことです。施工管理会社の指示に従って、電気、ガス、什器、クロスなど、さまざまな専門的工事を行います。特殊工法が得意な会社は、施主や設計の指名で工事に参加するケースもあります。
店舗内装の工事業者を選ぶときの5つのコツ
本章では、店舗の内装工事業者を選ぶ際のポイントを解説します。
- 施工実績が豊富
- 専門性が高い
- 保証サービス
- ワンストップで依頼可能
- 担当者の人柄や対応力
内装工事は、完了までに3~6ヶ月かかります。そのため、長い間連携を取り合う担当者の人柄や対応力も重視して選択しましょう。
施工実績が豊富
内装業者は、今まで積み重ねてきた経験や実績が豊富な点が、大きな強みです。工事を行う際には、スムーズな作業はもちろん、内装デザインに関する専門的な知識も豊富に持っています。
依頼者が判断に迷うような場合でも、適切なアドバイスをしたり、希望の内装イメージを汲み取って形にしてくれたり、プロの技が光ります。
また、施工実績が多いということは、しっかりとノウハウが蓄積されている証です。一定の技術力の判断材料にもなるため、安心して内装工事を任せられます。
専門性が高い
内装工事には、色々な種類があります。主な内装工事としては、店舗、一般住宅、オフィスの3つが挙げられます。そして、それぞれの内装工事は全く異なるものです。
内装のデザイン、機能性、専門性によって、工程や内容は大きく変わります。たとえば、飲食店や美容室の内装を考えている方であれば、そういった内装工事を過去にたくさん手掛けている業者を選ぶことがポイントです。
住宅の工事をメインとする業者に店舗工事を頼むなど、希望する業種の施工経験が少ない業者に依頼すると、納得のいく仕上がりにならないことが多いので気を付けましょう。
せっかく依頼するのであれば、満足できる内装工事を行ってくれる業者に頼みたいものです。その業者がどのような専門性を持っているか、過去にどのような施工経験があるか、また施工件数はどれくらいか、業者のホームページから判断したり、直接聞いてみたりしても良いでしょう。
保証サービス
内装工事が終了した後で、何か不具合が生じたり、補修をしたりしなければならない場合もあります。このような不具合やトラブルに見舞われた際は、内装業者に連絡して、再び工事を行ってもらうことになります。
その際に、もし工事を依頼した内装業者が何も対応してくれないと、どうしたら良いか分からず困ってしまうでしょう。そのような事態にならないためにも、内装業者を選ぶ際には、保証サービスがあるかどうかを確認しておくことが大切です。
工事完了後の保証の範囲や保証の期間を確認し、どのような場合は無料で保証されるのか、どのような場合は有料になるのか、どのような方法で連絡すればよいかなど、事前にしっかりと把握しておきましょう。
ワンストップで依頼可能
店舗の内装工事では、依頼する内容によって、電気工事、床、壁、天井など、それぞれに別の業者が携わることがあります。それぞれの業者と打ち合わせが必要になると、忙しい時間をぬって、小まめに各業者とやり取りをしなければなりません。
また、素人が多くの業者と同時にやり取りすると、各業者との内容を覚えておくことが難しいため、工事内容やスケジュールの管理が煩雑になってしまいます。
複数の業者に依頼する(分離発注)よりも、ワンストップで依頼できる業者に依頼(一括発注)した方が、打ち合わせの手間や時間が軽減されます。その空いた時間で開店の準備をしたり、経営や集客を学んだりする方が、開店後に売り上げを増やしていけるでしょう。
担当者の人柄や対応力
内装工事を依頼する際は、ほとんどの方が業者に見積書を作成してもらうと思います。しかし、見積書には専門用語がたくさん記載されており、専門的な工事内容が記載されているため、知識のない素人には分からないことが多いでしょう。
そんな時にも、見積書に記載されている内容を、詳しく丁寧に説明をしてくれる担当者であれば、依頼者にとっても信頼できるポイントになります。また、分からないことを質問した場合にも、同様の対応をしてくれることも大切です。
このように、細かいことであっても、依頼者にしっかりと対応してくれる業者は、何か起こった際にも誠実に対応してくれる可能性が高いです。
逆に、見積書に記載されている内容が大まかであったり、一式などのざっくりとした表記が多かったりする業者もいます。このような仕事が雑な業者には、とても信頼して工事を任せられません。
また、工事に対して何か質問をした際に、答えを濁すような態度であったり、納得できるような回答をくれなかったりする業者は、避けた方が賢明でしょう。このように、実際に担当者と接した際に、業者の対応力を見極めることが大切です。
店舗内装の工事で注意するべき2つのポイント
最後に、店舗内装の工事で注意するべき2つのポイントを紹介します。
- 競合店との差別化を大切にする
- トラブルが起きないようにチェックを続ける
それでは、詳しく見ていきましょう。
競合店との差別化を大切にする
飲食店や美容室など競合店が多い業種の場合は、内装による差別化が大切です。内装にコンセプトを持たせることで、お客様の印象に残りやすい店舗作りができます。
まずは、近くの競合店へ視察に行き、どのような点で差別化を図るか考える必要があります。差別化を図る際は、お客様のターゲットを明確にすることが重要です。
トラブルが起きないようにチェックを続ける
内装工事は、契約後に施工が開始します。施工が開始された場合は、以下の2点を意識しながらこまめに現場を確認しましょう。
- 工期に遅れが生じていないか
- イメージどおりの内装工事ができているか
こまめに現場を確認して、早い段階で修正対応を依頼できれば追加料金がかからない可能性があります。また、クライアントに見られている意識が働くことで、手抜き工事の防止にもつながるでしょう。
内装工事に関するよくある質問
内装工事に関してよくある質問にお答えします。
- 内装工事は具体的に何をするの?
- 内装工事はどこまで施工してくれるの?
- 内装工事とリフォームの違いはなに?
- 内装工事の平均費用はいくら?
- 内装工事に向いている人の特徴はある?
- 内装工事は建設業許可を取ってなくてもできる?
- 内装工事の費用はいつ支払うの?
- 内装工事って経費にできるの?何費になる?
順にお答えしますので、同じような疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてください。
Q1.内装工事は具体的に何をするの?
内装工事は、建物の構造が完成した後に行われる工事で、具体的には壁の設置や壁紙やフローリングの貼り付け、天井の仕上げなどが行われます。
また、設備関係の設置も含まれます。内装工事は、さまざまな種類に分けられており、それぞれに特定の専門技術が必要です。
Q2.内装工事はどこまで施工してくれるの?
内装工事は、建物内の設備や装飾などを改修するための工事なので、電気やガス、水道に加えて、給排気や空調設備も含まれます。
さらに、天井や床、壁、入り口のドアなどの内装から、照明器具や家具などのインテリアも内装工事の一部です。つまり、建物の内部をデザインから施工までトータルに行うのが内装工事です。
Q3.内装工事とリフォームの違いはなに?
内装工事は、建物の内部空間を仕上げるために行われる作業です。具体的には、壁紙の張り替えやフローリングの交換などが含まれます。
一方、リフォームはより大規模な改造を指し、設備の更新や間取りの変更などが行われます。たとえば、リビングの壁紙を新しくしたい場合、これは内装工事の一環となります。リフォームの範囲によっては、内装工事も含まれることがあります。
Q4.内装工事の平均費用はいくら?
内装工事の費用相場は、主に坪単価から算出されます。
内装工事の坪単価は、一般的には30万円から50万円程度と言われています。たとえば、10坪の場合は300万円から500万円程度、30坪の場合は900万円から1,500万円程度となります。
Q5.内装工事に向いている人の特徴はある?
内装工事は、基本的に手作業による仕事なので、手先が器用で細かい作業が苦にならない方に向いています。
また、インテリアデザインのセンスがある方にも適している仕事です。さらに、作業中は長時間同じ姿勢をとったり、重いものを運んだりもするため、体力があり、体を動かすことが好きな方にも向いているでしょう。
Q6.内装工事は建設業許可を取ってなくてもできる?
500万円未満の建設工事(消費税込)であれば、内装工事に限らず、建設業許可を取得していなくても施工することができます。
そのため、内装工事の看板を掲げて営業していても、500万円未満の工事のみを施工している場合は、建設業許可は必要ありません。
Q7.内装工事の費用はいつ支払うの?
内装工事の施工費は一般的な支払い方法として、契約着手時に1/3、中間時に1/3、完工時に1/3となっています。
通常、新規開業や全面改装などの場合、工事の契約前に一括支払いということはほとんどありません。ただし、工事期間が短い場合や、小規模な工事の場合は、契約月に一括で支払うこともあります。
Q8.内装工事って経費にできるの?何費になる?
内装工事費は、現状を元に戻すための費用であるため「修繕費」(経費)として計上できます。
また、既に固定資産として計上されていた間仕切りを撤去する場合は、「固定資産除去損」という方法を用いて一括で経費として計上することも可能です。
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