ラーメン屋の開業のための6つの準備
目次
自分のお店を持ちたいと思う人がたくさんいるのが、ラーメン屋という職種かもしれません。ラーメンが好きという理由だったり、以前からラーメン屋をやるのが夢だったりと色々な理由があるでしょう。
ラーメン屋を開業して営業を軌道に乗せるためには、あらかじめ良い準備をしておく必要があります。こちらでは、ラーメン屋で成功するために欠かせない、ラーメン屋の開業のための6つの準備についてご説明します。
準備1:どんなラーメン屋が成功するか?
最初にやるべきことと言えば、家族や周りの人に相談して同意を得ることです。
家族や周りの人の同意があれば、協力してもらうことができますし、ラーメン屋の開業を応援してもらえます。自分一人で責任を負い、準備を進める中で、周りの協力があるのとないのとでは大きな差があります。
家族の同意が得られたら、実際にターゲットにする客層を考えていきます。お店を出そうと思っている土地に、どんなタイプの人たちが多いのかを調査をすることが重要です。
これはメニューを決める際にも関係してきますが、若者向けのメニューにしても周りに年配の方が多ければ効果が出ません。もし年配の方が多いなら、その場所では昔ながらのラーメンの方が合っているのです。
ターゲットが決まれば、それに合わせて営業時間も考えることができます。夜遅くに仕事から帰ってくる人が多いのか、それとも昼間に人通りが多い所なのかを判断することができます。
最後に必要なのは、ラーメン屋のイメージを確立させることです。
食券で販売するのか、メニューを取るのかでも、ラーメン屋のイメージが異なります。他にもお店の大きさや、カウンターだけなのかテーブルもあるのかも、狙いとしている客層に合わせていくと良いでしょう。
- 食券 or メニューを取る
- カウンターだけ or テーブルもある
メニューに関しては、中華料理店のようにたくさんのメニューを準備しなくても十分です。それほどメニューがないとしても、トッピングを準備しておくと、メニューが寂しいお店というイメージをなくすことができます。
ラーメン、チャーシューメン、ライスのみのメニューでも、色々なトッピングを用意しておくと、効率良く簡単にメニューを増やすことができます。
準備2:開業に必要な資金の調達方法
ラーメン屋は飲食業の中でも、自己資金が少なくても開業できる業種です。しかし全く自己資金がない状態では、ラーメン屋を開業しても経営を続けていくことができないため、資金の調達方法を考える必要があります。
最初の資金がどれくらい必要かは、店舗の立地条件や内装デザインをどうするかによって大きく変わります。たとえば、都内の立地条件が良い所と郊外とでは家賃が大きく違いますし、必要な資金の額にも差が出ます。
一般的に、飲食店を開業する時には、500万円から1,200万円ほど必要になります。高いと感じる方も多いと思いますが、店舗を借りて内外装を工事して、運転資金を用意すると、これくらいの金額が必要になります。
資金の内容 | 目安の金額 |
---|---|
店舗の家賃 | 1坪2万円×15坪=家賃30万円 |
店舗の保証金 | 家賃×10ヶ月分=保証金300万円 |
店舗の工事費 | 坪単価30万円×15坪=450万円 |
公庫や銀行から融資を受けるとしても、自己資金が必要になるのは当然です。自分である程度の資金を貯めておき、足りない分を融資してもらう方が審査にも通りやすくなるでしょう。
開業資金 | 金額 |
---|---|
自己資金 | 最低300万円 |
公庫や銀行融資 | 残り900万円 |
目標の開業資金 | 合計1,200万円 |
何年かかけて300万円ほどを貯めておき、残りの900万円を融資で調達するのが目安となります。しかしこの場合でも、300万円は万が一の時にしか手を付けず、残りの資金で回すことを考えていきましょう。
このような覚悟と資金計画を持ってラーメン屋を始めなければ、開業した後にラーメン屋を長続きさせることは難しいでしょう。
準備3:開業に必要な資格と手続き
調理した食べ物を提供するので、ラーメン屋を始めるために調理師免許が必要だと考えている人も多いのですが、必ず必要になる資格は別のものになります。
ラーメン屋で必ず必要になる資格は食品衛生責任者で、これを取得していないと開業できません。食品衛生責任者の取得は難しくなく、6時間程度の講習を受講すれば修了証をもらうことができます。
ラーメン屋を開業するにあたって、調理師免許は必ず必要なわけではないのです。
そのほかに必要な手続きは、保健所に出す飲食店営業許可申請です。食品衛生法で決められているもので、これが無くては営業することができません。
税務署に開業届を出して、店舗として開業していることを知らせることも忘れてはなりません。税務署に開業届を出しておくことで、確定申告の時に有利に税金の申請をすることができます。
届出場所 | 届出内容 |
---|---|
保健所 | 食品営業許可申請 |
消防署 | 防火管理者選任届、火を使用する設備等の設置届 |
警察署 | 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書 |
税務署 | 個人事業の開廃業等届出書 |
労働基準監督署 | (従業員を雇った場合)労災保険の加入手続き |
職安 | (従業員を雇った場合)雇用保険の加入手続き |
社会保険事務所 | 社会保険の加入手続き |
法人を設立すると必要になる手間も多いですが、資金調達がしやすくなり、節税のメリットもあります。それに対して個人事業主は、節税のメリットはありませんが、法人設立に手間とお金がかからない点がメリットです。
これは自分で決めていく必要があることですが、繁盛しているラーメン屋は、最初から法人を設立して経営しているところが少なくないようです。やはり、資金調達や節税のメリットが大きいということなのでしょう。
個人事業主の場合は最初の資金繰りがポイントになるので、1つの山場を超えていく必要があります。法人であったとしても、ビジネスとして生き残っていくためには、収益構成をしっかりと考えていく必要があります。
準備4:繁盛する立地の物件を選ぶ
ラーメン屋は日本にたくさんあるので、どこにでもあるという印象を持つかもしれませんが、実は立地に関しては計算されているのです。
大きな道路沿いにラーメン屋がたくさんある区間があれば、その区間は車で立ち寄りやすい立地なのです。車がたくさん通るだけでなく、車で入りやすいことも、多くのお客様に来てもらうには欠かせない条件です。
車で来るお客様のことを想定してお店を出すのであれば、大きな道路沿いに出店することがポイントです。車で来るお客様が、遠くからでもお店の存在を確認できるようにすることもポイントになります。
看板で目立たせることも大切ですが、お店の入り口が見えていると立ち寄りたくなってしまうものです。建物の向きや建ち方がどうなっているかも、集客を考える時には重要なポイントになります。
逆に、徒歩で来るお客様を想定してお店を出す場合には、ビジネス街が狙い目です。ランチの時間帯に来てもらったり、仕事帰りにふらっと立ち寄れるお店になれば、多くのお客様に来てもらうことができます。
居酒屋の近くにあるラーメン屋であれば、最後の締めとして入りたくなるという需要を狙いにするのも良いでしょう。
立地が決まれば店舗の準備になりますが、おすすめなのは居抜き物件を探すことです。居抜き物件を借りることができれば、最後は居抜きで返すことができるという点がポイントです。
お店を辞める時にはお金がないものですが、その時に元通りのスケルトンに戻すという契約をしていると、さらに解体費用や原状回復の費用がかかってしまいます。
どうしても最初に物件を探している時は、自分のお店がつぶれることを想定して始める人は少ないものです。しかし売り上げ不振以外の理由で、どうしてもお店を辞める必要が出てくる場合もあります。
居抜き物件で出店すれば、解体費用や原状回復の費用もかからず、退店する時の痛手も少なく済むでしょう。しかし居抜き物件で出店する場合は、立地を選ぶことが難しいため、立地条件は不利になる可能性が高いです。
準備5:内装工事や厨房機器のポイント
ラーメン屋にふさわしい内装工事を行い、厨房機器や備品を揃えて初めて、お客様にラーメンを提供することができます。お店やメニューが決まれば、内装工事やデザインについて準備していくことになります。
何もないスケルトンの状態から物件を借りたとすると、相場としては内装工事に350万円ほど、さらに調理器具に200万円ほど必要になります。
10坪スケルトンの場合 | 目安となる金額 |
---|---|
内装工事 | 350万円 |
調理機器 | 200万円 |
内装・機器の合計 | 550万円 |
居抜き物件の場合は、内装や厨房はそのまま使うことができるため、もっと費用を抑えて開業できます。しかし自分がイメージするお店に変えたい場合は、追加で内装工事が必要になる場合もあります。
多くの飲食店が開業する中で、毎年多くの飲食店が廃業しています。中古の厨房機器の販売店は、廃業した飲食店から厨房機器を安く買い取り、修理やメンテナンスをしてから中古品として販売しています。
一度使われた厨房機器は嫌だと感じるかもしれませんが、驚くほど安く見つかることもあるので、一度リサーチがてらに中古の厨房機器を探してみましょう。中古を購入すれば、大幅にコストダウンすることも可能です。
ラーメン屋は麺が重要なポイントになりますが、製麺所から麺を購入する場合は、原価は1玉50円ほどになります。約100万円の製麺機を導入すると、原価を1玉20円ほどに下げることもできます。
しかし製麺機を置くスペースも必要で、初期投資も増えてしまうので、どちらが良いのか考えなければなりません。もちろんこだわりの麺があるのであれば、自分の麺でオリジナリティを出すのも良いでしょう。
ただし製麺所で麺を特注しても、通常の麺の原価とさほど変わりません。そういった細かい情報も知識として覚えておくと、実際に開業の準備をするときに色々と判断することが容易になります。
準備6:オープン準備を進めていく
ラーメン屋をオープンする際は、従業員としてアルバイトやパートを雇うのかも考えておかなければなりません。家族がいれば一緒に調理や接客をすることもできますが、経費に関わるため重要な選択になります。
オープン時はお客様が多い可能性が高く、全てを1人で行うのは大変だということは容易に想像できます。しかし従業員やアルバイトを雇うと、混雑する時だけでなく、お客様が1人もいない時でも人件費がかかります。
1人や夫婦だけで営業していくのであれば、そのような心配をしなくても良くなります。オープンして数か月は自分や家族だけで乗り切って、忙しい時間帯を把握してから、アルバイトやパートを募集しても良いでしょう。
従業員を募集するために店舗にチラシを貼っておいたり、低価格のチラシに募集を掲載することもできます。募集するのは忙しい時間帯だけにしておくと、人件費を抑えながら仕事の効率を上げることができます。
ラーメン屋をオープンしてすぐの時は、周りに知らせることが大切ですが、お店のホームページを外注すればお金がかかります。自作で白黒のチラシを作って、仕事の合間にポストに投函するのも有効でしょう。
そのようにして少しずつ周りの人にお店の存在を知ってもらえれば、少しずつ集客をすることができるようになっていくでしょう。
一度来ていただいたお客様に感謝を込めて、愛想よく接客すれば、そのお客様にまた来たいと思ってもらえます。ラーメンの味が良いのは大前提ですが、商売とはそのような地道な努力の積み重ねなのです。
まとめ
ラーメン屋を開業するための6つの準備についてまとめてきました。こうして項目別に考えると、物件を探すだけでなく、内外装工事や厨房機器など、色々な会社と関わってお店を作っていく必要があることが分かります。
内外装工事にはある程度時間がかかるため、時間に余裕を持って準備を進めましょう。安定して経営を続けていくためには、ターゲットや立地条件などについて、開業前にしっかりと考えておくことが大切です。
全てを完璧にするのは難しいかもしれませんが、できるだけ多くのポイントを抑えて準備していきましょう。すでに多くのラーメン屋がありますが、繁盛しているお店は非常に良く考えられています。
しっかりと準備して、繁盛するラーメン屋を開業しましょう。
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