飲食店の保健所検査とは? 8つの検査項目と開業までの流れを徹底解説

飲食店の開業前の保健所検査とは?飲食店営業許可の種類も解説!

飲食店を開業する時に気になるのは、「飲食店の開業前に保健所の検査が必要なのか?どこに、どんな営業許可を取れるのか?」ということではないでしょうか?

この記事を最後までお読みいただくことで、飲食店の開業前の保健所検査や、飲食店の営業許可の種類、保健所の検査を受ける場合の注意点を学べます。

当サイトは、2010年から数多くの飲食店を工事しており、類似サイト以上に多くの知識と実績がありますので、ぜひ参考にしてください。

結論から言えば、どんな業態の飲食店でも保健所検査が必要です。業態によって取得すべき営業許可も変わりますので、本記事のポイントを押さえてスムーズに開業しましょう。

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飲食店開業前の保健所検査とは?

飲食店開業前の保健所検査とは?

どのような業態の飲食店でも、開業の前に保健所の検査を受けて合格する必要があります。営業許可をもらうには、お店が衛生的で安全かどうか、保健所の検査を受けて合格する必要があります。

もし保健所の検査に落ちてしまうと営業許可が下りず、営業できないため、不合格だけは絶対に避けたいところです。

初めて飲食店を開業される方は、お店の開業準備よりも、役所への届出に困るケースが多いです。事前に保健所検査について知っておいて、困惑することなくスムーズに開業しましょう。

保健所検査の8つのチェック項目

保健所検査の8つのチェック項目

保健所の検査では、食品の保管状態や店舗の衛生状態について、基準をクリアしているかをチェックされます。

  1. 食品の保管と衛生管理
  2. 厨房の衛生状態
  3. 従業員の衛生管理
  4. 衛生教育と訓練
  5. 食品の調理と加熱
  6. 飲食物の衛生管理
  7. 客席とトイレの衛生状態
  8. 安全対策と衛生管理の文書化

主に上記の8つのポイントについて確認されるので、内装業者と相談しながら、保健所の検査を通過できる店舗を作りましょう。

食品の保管と衛生管理

食品の保管と衛生管理は、主に以下のチェック項目で合否が判断されます。

  • 食品の保管場所が清潔かつ、適切な温度管理ができているか
  • 冷蔵庫や冷凍庫は、食品の種類に応じた管理や保管がされているか
  • 期限切れの食材やラベリングが適切に行われているか

食品の衛生管理には、食品を取り扱う場所の清潔さが求められます。検査前には、食材ごとの適切な管理ができているか一度確認しておきましょう。

厨房の衛生状態

厨房の衛生状態は、主に以下のチェック項目が重要です。

  • 厨房の床や壁、天井が清潔に保たれているか
  • 調理台やシンク、まな板などの調理器具も清潔か
  • 害虫やネズミの侵入を防ぐ対策が施されているか
  • 廃棄物やゴミの処理が適切に実施できているか

これらの衛生管理を徹底することで、保健所の検査に合格し、安全で信頼できる飲食店運営を実現できます。

従業員の衛生管理

従業員の衛生管理に関しては、主に以下の項目が大切になると覚えておきましょう。

  • 従業員の手洗いは徹底がされているか
  • 清潔な制服やエプロン、帽子、手袋の着用はできているか
  • 従業員の健康管理は適切に実施できているか

従業員の体調不良時には、勤務を控えるなどの対策を日頃からきちんと実施しなければなりません。

衛生教育と訓練

飲食店の保健所検査では、衛生教育と訓練が欠かせない重要なチェック項目です。

  • 従業員が食材の取り扱い方や調理器具の消毒方法などの知識を有しているか
  • 定期的な研修を実施し、衛生管理基準や法令を学んでいるか

飲食店の衛生管理が強化されれば、保健所の検査にも自信を持って挑めるでしょう。

食品の調理と加熱

食品の調理と加熱に関する検査では、食材の下処理が衛生的に行われているか確認されます。次に、食材の加熱温度と時間が適切かどうかが検査されます。

さらに、調理器具や調理台の清潔さも重要なチェックポイントです。一度食中毒を起こしてしまうと、客足が遠のくことは容易に考えられます。

自店舗を守るためにも、食品の調理と加熱には気を配りましょう。

飲食物の衛生管理

飲食物の衛生管理では、飲料水が適切に提供されているかや食材の取り扱いを検査されます。

例えば、生肉や魚を扱うまな板や包丁は、他の食材と別に使用し、使用後は必ず洗浄・消毒を行っているかなどです。ドリンク類は、清潔な容器で保管し、氷やレモンスライスなどの付け合わせも衛生的に取り扱う必要があります。

客席とトイレの衛生状態

客席とトイレの衛生状態では、主に以下のチェック項目で検査を実施します。

  • 客席のテーブルや椅子は、使用後に適切に清掃されているか
  • トイレは定期的に洗浄・消毒され、備品も十分に補充されているか

清潔な客席とトイレは、顧客満足度を高めるだけでなく、リピーターを増やす要因にもなります。

安全対策と衛生管理の文書化

保健所の検査では、衛生教育や訓練の記録や食材の情報など、安全と衛生管理に関する事柄が文書としてまとめられているかチェックされます。

上記文書は、定期的に見直しを行い、最新の情報や法令に基づいて更新するのが重要です。新しい従業員が入社した際は、これらの文書を基に研修を行い、全員が一貫した衛生管理と安全対策を実施できるようにしましょう。

【5STEP】保健所検査と開業までの流れ

【5STEP】保健所検査と開業までの流れ

本章では、保健所検査が終了して開業するまでの流れを詳しく解説します。

  1. 保健所に相談(その後、内装業者と相談)
  2. 保健所に営業許可の申請
  3. 店舗の確認検査
  4. 営業許可書の交付
  5. 営業開始

あらかじめ申請に必要な物を保健所で聞いておき、早めに用意しておくことでスムーズに開業できるでしょう。

1.保健所・内装業者に相談

保健所では、飲食店営業許可を取得するための必要な手続きや要件を詳しく説明してもらえます。そのため、まずは保健所への相談から始めましょう。

一方、内装業者への相談も欠かせません。内装業者は、店舗のデザインやレイアウトだけでなく、保健所の基準を満たすための具体的な施工方法に関してもアドバイスしてくれるでしょう。

保健所と内装業者からアドバイスを受ければ、店舗の設計段階から衛生管理や安全対策を考慮した計画を立てられます。

2.保健所に営業許可の申請

保健所に営業許可の申請をする前には、申請書や手数料などの準備が必要です。準備が完了した際には、保健所の窓口もしくは、厚生労働省のホームページから申請可能です。

営業許可の申請では、保健所に下記の書類を提出しなければなりません。

  • 営業許可申請書
  • 施設の構造および設備を示す図面
  • 食品衛生責任者の資格を証明するもの
  • 水質検査成績書

営業許可の申請の手数料は、自治体によって異なります。おおよそ2万円かかると覚えておきましょう。

3.店舗の確認検査

保健所に営業許可を申請した後、次に行われるのが店舗の確認検査です。保健所の担当者が実際に店舗を訪れ、施設が衛生基準を満たしているかをチェックします。

基準に満たなかった場合は、指摘事項を改善して再度確認検査を依頼しましょう。

4.営業許可書の交付

店舗の確認検査が無事に終了したら、営業許可書が交付されます。営業許可書は、正式に飲食店として営業を開始するための重要な許可証です。

許可書は、店舗内に掲示する必要があります。お客様に対して、保健所の検査に合格した安全な店舗と証明するためです。

一般的に、営業許可証は5〜8年ほどの有効期間が定められています。継続的に衛生管理を行い、期限が切れたら速やかに再度申請をしましょう。

5.営業開始

営業開始に向けて、最後の確認事項をきちんとチェックしてください。

  • 厨房の機器が正常に作動するか
  • テーブルや椅子が清潔か

衛生管理や接客マナー、安全対策を再確認し、全員が一貫したサービスを提供できるように準備します。上記の流れを経て、飲食店は安心して営業を開始できるのです。

保健所検査と内装工事のポイント

保健所検査と内装工事のポイント

上記で保健所検査のチェックポイントを紹介しましたが、内装工事では、以下の4つが主にチェックされるポイントです。

  1. 厨房と客席を分ける(扉などでしっかり区切る)
  2. 厨房のシンクを2槽以上にする(食品/食器を洗うシンクを分ける)
  3. 厨房とトイレに手洗い場を付ける(厨房に従業員用/トイレにお客様用)
  4. 清掃しやすい床の材質にする(排水/清掃しやすい構造)

基本的には内装業者に任せておけば、これらに適した内装を作ってくれます。あまり心配しすぎなくても大丈夫ですが、念のため知識として覚えておきましょう。

グリストラップは付けるべき?

保健所は、油を使わないお店でもグリストラップを付けるように指導しています。油を使うお店は、グリストラップを付けていないと保健所の許可が下りません。

保健所に図面を持っていって、グリストラップを付けていないと「グリストラップは無いのか」と最初の段階で指摘されてしまうでしょう。

粉ものを扱うお店も、コーヒーの粉が水道管に詰まる可能性があるため、グリストラップを付けておいた方が良いでしょう。

ゴミを水道管の中に流さない方が、メンテナンスのしやすさや費用も変わってきます。

さらに詳しくグリストラップの設置基準が知りたい場合は、下記関連記事を合わせてチェックしましょう。

飲食店営業許可の種類

飲食店営業許可の種類

飲食店の営業許可も業態によって、主に以下のように分けられています。

  1. 飲食店営業(通常の飲食店・喫茶店営業を統合)
  2. 菓子製造業(あん類製造業を統合)
  3. 食肉販売業
  4. 魚介類販売業
  5. 乳製品製造業
  6. ※風俗店営業許可(風営法に該当する場合・警察署に提出)
  7. ※深夜酒類提供飲食店提供届(午前0~6時に酒類提供する場合・警察署に提出)

主な飲食店の業態としては、「飲食店営業」とケーキ屋や洋菓子店などの「菓子製造業」になるでしょう。

他には、キャバクラやスナックなどの風営法に該当する業態は「風俗店営業許可」が必要となり、バーなどの午前0~6時に酒類提供する業態は「深夜酒類提供飲食店提供届」が必要です。

レストランの開業後に、お菓子のテイクアウトを追加する場合は、飲食店営業に加えて菓子製造業の申請も行う必要があります。同様にハムのテイクアウトを追加する場合は、食肉販売業の申請も行いましょう。

飲食店営業許可の申請書類

飲食店の営業許可に必要となる申請書類は、主に以下の4つです。飲食店には、必ず「食品衛生責任者」を定めなければいけません。

  • 営業許可申請書
  • 営業施設の大要・配置図
  • 食品衛生責任者設置届
  • 登記事項証明書(法人の場合)

食品衛生責任者は店長やオーナーが兼任するか、スタッフが担当するかは店によって様々ですが、栄養士や調理師の資格を取得するか、食品衛生協会の講習を受ける必要があります。

飲食店に必要な資格や届出や、飲食店の開業までの準備については、以下のページで詳しく解説していますので参考にしてください。

どの営業許可をもらえば良い?

飲食店を開業する場合に、必ず必要になってくるのが飲食店営業許可です。厄介なのは、営業形態によって取得すべき物があり、飲食店営業や菓子製造業許可など、実に30種類以上もの許可があります。

さらに自治体によっては、この30種類以外にも届出を行わなければならない場合もあり、自治体によって違いがあるため、事前に地域の保健所で詳しく聞いておいた方が良いでしょう。

飲食店の開業には、飲食店営業許可が必要!

居酒屋などのお酒を提供する営業形態で、深夜0時以降も営業する場合は、警察署への届出も必要になります。一言でこれを取得しておけば大丈夫という明確な物がないのが、飲食店営業許可の厄介な部分だとも言えるでしょう。

営業許可は誰でも取れるのか?

飲食店営業許可の取得には、申請者が欠格事由に該当しないことと、専任の食品衛生責任者を置くことが条件となります。欠格事由とは、申請者が食品衛生法に関する処分を受けていないかどうかで判断されます。

過去に営業許可を取り消されている場合は、2年以上経過していないと欠格事由に該当するため、心当たりのある方は確認しておきましょう。

食品衛生責任者の資格は、6時間程度の講習を受けるだけで取得できるため難しくありません。初めて開業する場合でも、問題ありません。

食品衛生責任者は、6時間程度の講習を受ければ取得できる!

飲食店営業許可の種類や基準については、以下のページで詳しく解説していますので参考にしてください。

飲食店が保健所の検査を受ける場合の注意点とは?

飲食店が保健所の検査を受ける場合の注意点とは?

最後に、飲食店が保健所の検査を受ける場合の注意点を詳しく解説します。

  • 地域独自のルールがあるか確認する
  • 従業員への衛生教育を忘れずに実施する

それでは、見ていきましょう。

地域独自のルールがあるか確認する

飲食店が保健所の検査を受ける際には、地域独自のルールがあるか確認しましょう。日本全国で共通する衛生基準はありますが、自治体ごとに追加の規制や独自のルールが設定されている場合があります。

厨房設備の配置や換気システムの設置、ゴミの処理方法など、細かな違いがあるため、事前にしっかりと把握しておくことが大切です。

地域独自のルールを無視すると、検査に不合格になるリスクが高まり、開業スケジュールに影響を及ぼす可能性があります。

したがって、事前にしっかりと調査して準備を整えることが重要です。

従業員への衛生教育を忘れずに実施する

保健所の検査では、施設の清潔さや設備の状態だけでなく、従業員の衛生管理意識や知識もチェックされます。

従業員全員に対して、基本的な衛生管理のルールを徹底的に教育しましょう。具体的な教育内容は、主に以下の通りです。

  • 手洗いや消毒の方法
  • 食材の取り扱いや保存方法
  • 交差汚染を防ぐための対策

衛生教育の効果を高めるためには、定期的な研修が効果的です。店長が中心になって、他の従業員に対して指導やフォローを行い、店舗全体の衛生レベルを向上させましょう。

【まとめ】飲食店は保健所の検査に向けて準備を進めよう

ここまで、飲食店を開業する前の保健所検査や、飲食店の営業許可の種類、保健所の検査を受ける場合の注意点について解説してきました。

こちらの記事で、飲食店開業前の保健所検査や営業許可について知り、注意すべきポイントも学べたと思います。こちらの情報を参考にして、理想のお店が完成することを願っています。

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